親友と好きな人が被った【鬼滅の刃】

#憧れ ページ10

.









.









「………いや、強くね？」






最初に溢したのは、たんぽぽくんだった。


軽く息切れする三人と、息ひとつ乱れていない私では今はまだ実力差がある。






「そりゃあ、三人とも常駐が身に付いてないからね。あ、でも炭治郎くんは少し良かったよ」


「ありがとうございます！」






炭治郎くんは嬉しそうに笑顔でお礼を言うも、二人は不服そうな顔をしたまま。


くっそぉ、
後輩って可愛いなぁ。






「大丈夫だって！蝶屋敷にはしのぶさんもいるんだし、きっと出来るようになるよ！」



「次は絶対勝ってやるからな！！」

「もし勝てたら俺と結婚してください！」



「いいよ、期待してる！」






手で拳をつくり、グッと力を込めて笑うと二人もつられて笑みを浮かべた。






「そういえば、Aさんって何歳なんですか？20いってます？」


「……16だよ？」


「えっっ！？嘘だ、こんな色気あんのに俺と同い年！？」






何それちょっと複雑。

老けて見えた？それともそんなに色気ある？？



どうか後者であって欲しい。






「…じゃ、そろそろ行くね？あと、これからは敬語も使わなくていいよ！」


「ああ！また来てくれよな！」






ひらひらと手を振って見送ってくれた彼らに、私は微笑んで返した。





あーー癒された。

たまには若者と触れ合うのも必要よね。



そうかぁ、同じくらいか。






「私も三人みたいに仲良くなりたいなぁ。こんなの親友って呼べないし」






憧れだよね。

割と本気でそうなってみたいよ。

#あーん→←#訓練

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す