#嘘つき ページ17
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「……よぉ、梅宮。奇遇じゃねぇか」
「宇髄さん！」
後日、いつも私が通っている蕎麦屋に来ると音柱である彼がいた。
すると、隣に奥さんを連れていないことに気付く。
「今日はお一人なんですね」
「ああ、ちょっとそういう気分でな…」
「？」
何やら神妙な面持ちで、切り出そうかどうか迷っている様子。
髪も下ろしているし…
何だか宇髄さんではないみたいだ。
「あーっと、そうだ。前にあった、お前が任務に遅れて沢山の人が死んだって噂」
「……はい」
「あれ勘違いだったらしいな！俺もまさかとは思っていたが、煉獄があんなにも否定してたからよ。柱は全員、お前のことを信じることにしたんだ」
その言葉に、私は俯きかけた頭をガバッと上げた。
煉獄さんがそんなことを…！
余りの驚きに、口がパクパクと声を発さずに動いてしまう。
「金魚みてぇだな」
ブハッと盛大に吹き出した宇髄さんを見て、居た堪れない気持ちになってくる。
すると一転、彼は顔を歪めて視線を落とした。
「宇髄さん…？」
「こんな場所で言うべきことじゃねぇんだろうけど…、お前はまだ知らないみてぇだから……」
「な、なんですか」
嫌な予感に心臓がドクドク早鐘を打つ。
そして、彼は感情を押し殺したような表情で私にこう返した。
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「……煉獄が…死んだ」
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え、
嘘だ嘘だ嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
「あ、の、」
「…今朝、そう伝えられた。相手は上弦の参で、お前が熱を上げている竈門炭治郎も同行していたらしい」
「そ、なんですか………」
ピクピクと、自分の頬が引き攣っているのが分かる。
心にポッカリと大穴が空いたように虚無感が押し寄せ、空気が一層冷たく感じた。
「だが彼奴は、鬼から人々と後輩を見事に守りきったんだ。……すげぇよ、本当に」
「………嘘つき」
「え？」
煉獄さん、
生きて守り通せって言いましたよね？
未来を保証してやれって、叱ってくれましたよね？
……貴方が、それを守んなきゃ、
そんな言葉も意味ないでしょうがッ！！！
黙って拳を握り締める私に、宇髄さんは肩に手を置いてボソッと一言漏らした。
「伝言、お前を信じてる」
ーーー何だ、それ。
泣かしにかかってくるんじゃねぇよ。
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Runa - 紅乱さん» 一気読みだなんて！めちゃくちゃ嬉しいです！杏香をそのように言ってもらえありがとうございます！！ (2020年1月18日 11時) (
レス) id: e03723cf47 (このIDを非表示/違反報告)
Runa - 永久さん» 最後までお読み頂きありがとうございます！！貴方様のコメントで泣きます！！！！！ (2020年1月18日 11時) (レス) id: e03723cf47 (このIDを非表示/違反報告)
永久(プロフ) - 完結おめでとうございます！！もう本当に！！泣きます！！！！！ (2020年1月17日 17時) (レス) id: 75d8805815 (このIDを非表示/違反報告)
紅乱 - 今日見つけて一気読みしてしまいました！杏香ちゃん良い子すぎて泣ける…… (2020年1月16日 21時) (レス) id: 649e22ca45 (このIDを非表示/違反報告)
Runa - 雫さん» それなあああです！！こんな親友私もめちゃ憧れます！ (2020年1月16日 18時) (レス) id: e03723cf47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Runa | 作成日時：2019年12月5日 23時
