私が牛乳を飲む理由【北信介】

28パック ページ29

事故ってから初の登校、
頭の包帯はまだ取れんから周りの人から結構見られる。




そして私、ちょっと緊張しとる。

なぜなら私、160cmを越したので、そろそろ北くんに…こ、告白しようと思っとるから。


そんなん考えよったらちょっと早く来すぎたな。



せや、アランくんにまた相談せな…。



ガラッ



教室一番乗りやろうかと思って結構思いきって入ると、北くんが1人だけおった。




『あ！北くん！おはよ！』




いつも通り、いつも通りが肝心やで。



多分…いつも通りできてる…よな？



すると北くんは目を見開いてものすごいスピードでこっちに来た。



『えっ、北くん？どないした…ん、』






北「…っA…！！！」









私、今、


抱きしめられとる？



あの北くんに？



『きっ、北くん！？』



北「ほんま心配したんやで、事故ったって聞いて全然学校こんし連絡もつかんから…」



『ごめん、携帯事故った時に大破しちゃって…』



北くんは落ち着いたのか少し離れて


私を見つめる。



北「もう…大丈夫なんか？」




『うん！心配かけてごめん…。』



なんやろう、アランくんに相談しようと思ったけど、


”今”な気がする。


『きっ、北くん。



私ね、実は言いたいことあんねん。



ずっと牛乳毎日飲みよったの…北くんのためなんや。』


北「…ちょっと待ちいや。」




『え？』


北「話さえぎって悪い。でも俺が先に言いたいねん。




A、俺、…



Aのこと好きや。」






時が止まったかと思った。




あの北くんから、告白、された？



『えっ、ほ、ほんまに？』



北「ほんとは1年の時からずっと言おう思うてた。

けど俺は部活ばっかりやし構ってられん。

せやからこの気持ちは違うんやって自分の気持ちに嘘ついてたんや。

でも3年になって治とか侑とかがAに告白したって聞いてちょっと焦った。



もう嘘つけへん。



せやから、俺とつきおうてほしい。」





右手を掴まれる。



掴んだ手は少し震えていて、


でも北くんの瞳は真っ直ぐに私を捉えていた。






答えなんかもう決まっとる。




『…うん、こちらこそ。宜しくね…！！』







北くんの身長175cm

私の身長160cm

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