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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
……いやいや、ちょっと待て。
何か……何かが、おかしい。
目配り気配り心配りな櫻井さんなら、多少想像力を働かせるだけで私の行動の真意は汲み取れるハズ……なのに、それが出来ていないんだ。
それってどういうことだと考えたところで、ふと思い至る。
頭の回転がずば抜けて速い私の背後霊的幼馴染なカズ兄が、今の櫻井さんみたいな状態に陥ってることが、たまにある。
本人、認めないけど。
だから、思い切って櫻井さんを観察してみたら……案の定。
いつもよりうるうるに見える瞳は、間違いなくうるうるしている。
少し桜色になってる頬は、いつものペースを考えれば完全にお酒のせいじゃない。
それに思考力の低下をプラスすれば……
「……櫻井さんって」
「……うん？」
「案外バカなんですね」
「……は？」
言いながら笑ってしまいそうで、無理して堪えようとしてる私はどんな顔をしていたのか……私を見た櫻井さんは、ピクッと眉間に皺を寄せた。
……ダメだ、ムリムリ。
「……ぶふっ」
「は、え……？」
「つかぬ事をお聞きしますけど」
「……うん」
「今日ちょっと微妙だなぁと思った時、体温計は」
「視覚と数値で認識したら負け」
「そういう時の常備薬は」
「潤が何とかしてくれる」
「その潤さんは」
「今日は私用で不在」
「ちなみに明日のご予定は」
「仕事は入れてない、午前中は仕立てたスーツのフィット、午後からは買い物がてら街をブラブラ、その後は空いてる友人がいれば食事にでも誘おうかと」
「分かりました、帰りましょう」
「……は」
恐らく私の言いたい事を理解したであろう櫻井さんは、「だからくちが」とか小さく呟いて、諦めたように溜息をつくと……まるで窘められた子供のように頷いた。
幸い、私も明日は大した予定も無いから、ご自宅までご一緒しますから帰りましょうと櫻井さんに告げれば、どこかホッとしたように見える顔をして私を見た。
お店の前までタクシーを配車してもらって、先に櫻井さんには後部座席に乗ってもらって、続いて隣の席に乗り込めば、「はぁ」と息を吐いた櫻井さんはギュッと強く目を瞑った。
「……ヤバい」
「えっ、気分悪いですか？」
「自分の体調を自覚したらどんどん怠くなってきた……潤、いないのに……」
「(くっ……かわいいっ……)」
「どうしよ……」
「(ぐっ……)」
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黒衣(プロフ) - 結城さん» 楽しんで頂けているようで嬉しいです！ちょいちょいすれ違うのがこのふたりの醍醐味と申しますか(笑) 早く気付いてくれると私も楽なんですけどね(笑) (2018年5月12日 18時) (
レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 2人のすれ違いの関係にニヤニヤしてます！早く惹かれ合ってることに気付かないかな〜(〃ω〃) (2018年5月11日 7時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - あいさん» レス遅くなりました…(汗) 智くんも背後霊ですからね…ふふふ。翔さんの想定外、フリーズしたりアワアワしたりムスッとしたりしてるのを想像するとそれだけで…えへへ(*'ω'*) ニノちゃんのこのキャラも好きなので、楽しんで頂けて嬉しい〜！ (2018年5月3日 17時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 大野さんと主人公ちゃん、何かあったの？翔さんの想定外についていけてない姿を想像するだけでウフフフフッ(*´∇｀*)そして、ニノちゃん可愛いよ〜知ってるよ〜今悪魔してるけど(笑) (2018年4月23日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» ワタワタしてる翔さん、想像するとめたくそ可愛いですよね…私ニマニマしながらカタカタしましたもん(笑) めぐぽんさんに続き楽しんでもらえるように頑張らねば！( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ (2018年4月17日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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