◇134 (2017/03/25) ページ36
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｎ「くっそ……カッコ悪……」
エントランスを通る時も。
エレベーターを待つ間も。
エレベーターに乗ってる間も。
二宮は、ずっと手を繋いだままで。
初めてちゃんと繋ぐ手が。
恋人繋ぎになってたりとか。
二宮の耳が赤い事も。
二宮の頬が赤い事も。
なんだが現実味が無くて。
外であんな事したクセに。
イマイチ決まってないトコも。
急速に全部が愛おしくなって。
オフィスの入ったビルで手を繋いでるっていう現実すら恥ずかしいのに、振り解けずにいるのは私が離したくないからで。
引かれる手について行けば、そこは休憩スペースで。
オフィスで恥ずかしい啖呵を切って逃げ出した、私の事を考えての二宮の行動だと思うと、きゅぅぅぅ…と胸が締め付けられた。
若干ボーっとしたままの私を、休憩スペースに置かれたソファに腰掛けさせると。
ひょい…と二宮は目の前でしゃがんで。
繋いだままになってる手を、もう片手でふわりと包んでぽんぽんと数回ホップさせた。
Ｎ「……鞄取ってくる」
「……ん」
Ｎ「……すぐ戻るから待ってて」
「……分かった」
二宮は、包んだままにしてる手を離す素振りも見せなくて…。
なんなら、私の様子を窺いながら、ちょっと上目遣いのキラキラした瞳を向けられて…。
Ｎ「……あ、のさ」
「……ん？」
Ｎ「さっき、オフィスでAが叫んで逃げってった時に言ってたアレ…ホントなんだよな？」
「……え？」
Ｎ「お前の、好きな、ヤツ、が、俺だ…って、ホントなんだよな？」
「〜〜〜っ！！」
キラキラが…なんなら、うるうるな瞳になってて。
ここでそのスキルを存分に使ってくるなんて、ホント…。
Ｎ「ね、もっかい聞かせてよ…」
こつん…と合わされたおでこ。
ふわ…と上がる口元が見えて。
この感じは、まるで「夢」だと思ってたあの時の二宮そのままで。
言い方とか、声とか、雰囲気とか、二宮を構成してる全てが、二宮なのに二宮じゃなくて。
………い、言えるか〜〜〜！！！
そんな私の気持ちも空しく。
Ｎ「もっかい、言ってよ」
鼻先をすりすりと、まるで甘えてるように擦り付けられて。
観念して言おうとした私の唇に、ふわりと触れる柔らかいモノ。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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