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「風邪ひきますよ」
なるべく足音を立てないようにソファに近寄って声を掛ければ、大野さんはジャケットをブランケットみたいに使って寝転がってた。
「大野さん、仕事終わらせて、家に帰ってから寝ましょ」
Ｏ「……めんどぃ」
「こんな場所でこんな格好じゃ、風邪ひいて体調崩しちゃいますよ」
Ｏ「……ねみぃ」
「……子供かっ！！！」
Ｏ「……んふっ」
もそもそ…と寝つきの悪い子供みたいに動いている大野さんを見ていると。
こんな所で寝るより、早く仕事を終わらせて、家に帰ってゆっくり寝て欲しいな…なんて思うワケで。
もそ…とジャケットの下から顔を見せた大野さんは、やっぱりほわほわ微笑んでいて。
やっぱりつられて笑ってしまう私も、大野さんには甘いんだろうな…なんて思う。
Ｏ「……決心したの？」
「……何がですか」
Ｏ「んふっ……イイ顔してる」
ぺち…と自分の頬を掌で軽く叩いた私を見ながら、大野さんはクスクス笑っていて。
ボーっとしているようで、人を見ている大野さんに、全部見透かされてるんじゃないか…っていう気持ちになってくる。
「……話すだけですよ」
Ｏ「めずらしーねぇ」
「……来週、外回りって言うから」
Ｏ「おぉ、オフィスになんて全然いれねーぞ？１ヵ月でぜーんぶ回る予定だかんな」
「……は？」
Ｏ「顔見せとか、ホントはめんどいけどさ、やっとかねーと仕事の引継ぎできねーし」
ほわぁぁぁ…と豪快に欠伸をして、またジャケットに埋まろうとする大野さんの、そのジャケットをひったくれば。
うぅ…とさらに小さく縮こまるこの上司を、構いたくて堪らなくなってくる不思議。
Ｏ「うぅ〜……」
「ほら、仕事しますよ…休日出勤したくないでしょ？大野さんも」
Ｏ「明日は釣りに行くの〜」
「だったら尚更、早く仕事終わらせて帰って寝て釣り行きましょ」
ほれほれ…と起こす私に口を尖らせた大野さんは、渋々立ち上がりながら私の頭を撫でて。
小さく「頑張れ」と呟いて。
にっこり微笑む。
「砕けたら、飲み、付き合って下さい」
Ｏ「ん〜、仕方ねえなぁ」
「……大野さんのおごりで」
Ｏ「へぇっ！？」
「うふふっ……冗談ですよ」
Ｏ「…よし、頑張れA！！俺の財布の中身の為にも頑張れ！！」
ホントに嫌そうな大野さんが可愛い。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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