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Ｓ「じゃあ、ちょっと先にコッチ」
そう言って連れて来られたのは、３Ｆのオフィス奥にある階段を上って４階の一番奥にある紅い扉。
このオフィスの３階も４階も、壁は白で床は木目、４階の個室になっている場所だけポップなカラーの扉になっているからか、とってもお洒落で。
３階から４階は真ん中が吹き抜けになっていて、４階はぐるりと一周囲むように通路があって、その通路に等間隔にポップな扉とガラスの扉が並んでいる構造だった。
ガラス扉の向こう側は、レッスン室やら資料室やら、スタッフだけじゃなく所属しているタレントさんも出入り自由な場所のようで。
ガラス扉の向こうにいる人や、そこから出てきた人達が、翔さんに会釈をしてから私にチラリと視線を向けた。
そして、ポップなカラーで彩られた扉の横には、外の自動ドアの横に遭った物と同じ形状のＢＯＸがある事から、カードを使わないと入れない場所なんだ……っていう事が理解出来て。
３階から上がる時も、４階に上がってからも、幾つもの扉の前を通り過ぎる間も、紅い扉の前に着いた時も、私はずーっと口を開けっ放しにしていて。
Ｓ「……大丈夫？」
「軽いカルチャーショックが……」
Ｓ「……そうなの？」
「編集部が巣窟みたいに感じます……」
Ｓ「……ぶふっ！巣窟……」
私の間抜けな顔を見ても我慢してくれていた翔さんが、『もう無理！』とばかりに吹き出してしまったけれど、私はそれどころじゃなかった。
こんなお洒落な場所で、顔面偏差値高い人達が働いてる場所で、自分も一緒に働くのかと思うと、本気で血の気が引いてくる……。
Ｓ「……どうぞ？」
そう言って翔さんが通してくれた赤い扉の向こう側は、翔さんの仕事スペースだったらしく。
Ｍ「お、時間通りじゃん」
『片付けが苦手』と言っていたのは本当だったのか、デスクの上やら周りやら……だけじゃなく、中央に置かれたソファとローテーブルにも書類が散乱していて。
それらを拾い集めつつ顔を上げた松本さんが、ふぅ……と頬を膨らましながら息を吐いてから、私と翔さんの方に向かってにっこり微笑んだ。
Ｍ「……翔さん」
Ｓ「……わりぃ」
翔さんに視線を向ければ、バツが悪そうに上目遣いで口を尖らせながら松本さんの方を見ていた。
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やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年3月30日 6時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 卯奈さん» ありがとうございます！…って、わ〜(汗) そうですよねぇ…現状いつになるやらですが頑張りますね！ (2018年4月9日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - とっても面白いです！でも次章がなくて一瞬がっかりしちゃいました。更新待ってますねー (2018年4月6日 18時) (レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のあさん» ありがとうございます！…とはいえ続きの更新がされてなくてガッカリされましたよね(汗) 現在更新中のお話が落ち着き次第カタカタしようと思っておりますゆえ、お待ち頂けるとありがたいです┏〇)) (2018年1月27日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ドキドキしてとても楽しかったです！次の更新も楽しみにしてます！！！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: aa634c2ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒衣
| 作成日時：2017年3月1日 0時
