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｢やっぱり人そこそこ多いね｣
｢そっすね｣
日曜日というのもあり、館内は人でひしめいていた。ほとんどが家族連れやカップルの客だ。
お、俺達もこの中にいたらカップルみてえに見えるんじゃ…いや、べ、別にいいよな。だってデートなんだし…男女2人でいたらカップルに見えちゃうのは不可抗力だよな！
緊張と期待の入り交じった感情を抱えつつ、Aさんをちらりと横目で伺う。と、少々疲れた様子でふぅと息を吐いた。
｢鉄朗くらい身長高いともうちょっと楽なのかな｣
｢……おんぶしましょうか？｣
｢馬鹿｣
ぺちりと軽く俺の腕を叩くと、｢クラゲのコーナー行こ｣と服の裾を引っ張った。
暗くてもAさんだけ輝いて見える……すげー……と関心していると、俺の膝にドンと軽い衝撃を感じた。……ドン？
視線を下ろすと、5歳くらいの男の子が1人で立っていた。ここのグッズだろうか、ペンギンの帽子を被っている。……えー…
｢ぼく、お父さんとお母さん近くにいる？｣
しゃがみこんで尋ねるも、ぶんぶんと首を横に振るのみ。目には大粒の涙が溢れんばかり。おおっとこれはまずい、ここで泣き出されては俺が不審者になってしまう。
クルーの人に任せるべきかと思ったが、人でごった返しているせいで見つからない。諦めた俺はにっこりと微笑みを口元に携えた。
｢ぼく名前は？｣
｢…………怪しい知らないおじさんに名前は教えちゃ駄目って言われてる｣
｢ウーンいい子！でもお兄さんは怪しい人じゃないよ！！！！！｣
｢……おじさ｢お兄さん！！！！｣
食い気味でそう答えると男の子はくすくすと楽しそうに笑った。
｢君高いのは平気？｣
｢？うん｣
｢よっしゃ、じゃあちょっと失礼｣
｢わ！｣
男の子を持ち上げて肩に乗せる。こうすれば相手からも見えやすくなるし、男の子が両親を見つけられるかもしれない。
男の子は｢わぁ〜！すごい！パパよりもおっきいね！｣お気に召したようだ。先に行ってしまったAさんにまず事情を説明しよう、とクラゲコーナーに歩みを進めると、不審に思ったAさんもこちらに戻ってきていたようで｢迷子！？｣と目を見開いた。
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さき(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！このお話だいすきです！これからも応援してます‼︎ (4月11日 22時) (
レス) @page15 id: 017d61e151 (このIDを非表示/違反報告)
yuuu(プロフ) - すごくすごくおもしろいです！黒尾さん、大好き！ここのクロかっこかわいいです (3月19日 6時) (レス) @page14 id: 6410d877bf (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 暁☆さん» コメントに加えて前作、本作を読んでいただきありがとうございます。更新が遅くなってしまい申し訳ないです。暁☆様にも楽しんでいただけましたら嬉しいです！ (3月15日 8時) (レス) id: 61b67fe907 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 続編おめでとうございます！久しぶりだったので最初から読み直したのですが、やっぱり好き〜！を噛み締めてしまいました…！続きを読めるのが本当に嬉しいです✨お身体気をつけて、作者様のペースで頑張ってください！これからも応援しています😊 (3月14日 20時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗 | 作成日時：2024年3月14日 11時
