【呪術廻戦】徒然の世を君と共に。壱【30000hit超/♡1400超感謝！】 (ページ36)

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「鬼神と武神」４ページ36

両面宿儺と私の呪力がぶつかり合い、凄まじい衝撃で周囲が吹き飛ぶ。
粉塵と共に宙を舞っている反射するソレに呪力を流してヤツに嗾(けしか)けるも、いとも簡単に弾かれる。

『“残鏡”』
【その手には乗らん】
『それは残念だ』
【！】

“残鏡”は、ヤツの視界を奪う為の陽動……鏡を通して背後を取った私は、手にした鬼桜を振り抜く。
その刃は真っ直ぐにヤツの首へと向かう。

【そう簡単に首を差し出してやるほど、俺は優しくはないぞ】
『！』

鬼桜の刃が両面宿儺の首に到達するよりも早く、ヤツは身を翻し、私が刀を握っている方の腕をへし折った。
まるで枝を掴んで折るような音が鼓膜を震わせる。

「神城先輩!!」

式神使いの術師が何かを叫んでいる……うるさいな、腕の一本を折られたぐらいで騒がしい。
私は腕の肉を引き千切られる前に身体を反転させ、適当な呪力を乗せた“反鏡”で両面宿儺の体を弾き飛ばす。
ヤツが間合いを詰める前に負傷した腕を反転術式で回復させ、私は鬼桜を構えると再度呪力を刃に込めた。

【そろそろ感覚が慣れてきたか？】
『貴様はいつまで遊んでいるつもりだ？』
【ケヒッ、寝坊助がよく言う……だが】

ヤツはそっと表情を消すと、一気に目の前へと迫った。
何を考えているのかが分からない行動……両面宿儺にとっての“無防備”な状態に、私は躊躇う事なく、迫る頭部へと刀を突き出す。
脳の損傷は反転術式による回復を鈍らせる、殺(や)られる前に殺(や)らなくては。

「神城先輩、やめてください!! もう、これ以上は!! 虎杖が……死んでしまいますッ!!」

『！！』