猟奇的なキスを私にして (ページ7)

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seventh kiss ページ7

Aさんは俺の憧れだった
けど、こんなん渡されたりしたらもうな。
あかんやろ。落ちてしまう

試合の後、新しい元ドイツ代表選手へのインタビューにつくAさんを見かけた

これはチャンスやろ
神様が俺にくれた、絶好の機会やな

南野「Aさん！！」

「……あっ、南野選手」

南野「…スポーツドリンクわざわざありがとうございます」

「いいんです。私が勝手にしたことですし」

ちょっと困ったように笑った顔にキュンとする
うわっ…そんな顔するんだ
あかん。可愛すぎる…

なんやねん。そんな感じで仕事してんの？
危ないわ。色気振りまきすぎちゃうか？

南野「Aさん…お礼にご飯おごるんで、行きません？」

「…なんのお礼？」

いや、そうっすよね
俺も思いますわ

南野「……俺と仲良くしてくれて、ありがとうのお礼……とか…その。はい…」

「わかんないですけど」

南野「俺もわからんくなってきました」

なんで素直に言えないんや
この人を目の前にするといつもなんも言えなくなる
緊張で足がガクガク震えるし、なんでか喉がからっからなるし
悪魔やな

「…今日遅いんですけど、どこで待ってればいいですか?」

南野「……へっ？」

思いっきり音外した俺をみて、クスクスAさんが笑っている
少女のような笑い声と、小さなえくぼに惚れ惚れした

って、えっ？？？
ええの？ええの？俺とお食事してくれるん？？
嘘やないよな？

南野「ほっほんまにえーんですか？」

「ええよ笑」

俺の真似するAさん
焦る俺をみて楽しそうにしてる姿も可愛い
いつもの凛としたAさんはどこへ行ったのか…
ギャップ？ギャップ萌えか、これが！！
なんちゅー人や！！

遠くから主任がAさんを呼ぶ声がする
Aさんは手短に返事して、急に俺に近寄って袖をつかんだ

？！

「迎え、待ってるね～」

耳元でそういって、にこやかに去って行く

残った俺は、真っ赤な顔でそこにつったるしかなかった