「好きだよ」 (ページ16)

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66話　ページ16

駅から出て3人で学校までの道を歩いていると、前に見覚えのある後ろ姿が見えた。
「ラウール！」
頭1つ分大きい身長、体のほぼ半分が足、見慣れた金髪。
これが当てはまるのは私の友達の中にはラウールしかいない。
ru「あ！康二くん！…って、え！？」
私の声に反応して振り返ったラウールはこっちに駆け寄ってきた。
でも急に立ち止まって、とある一点をじっと見つめている。
sk「ん？ラウールどうしたの？」
固まったラウールにたくまくんがそう声をかけた。
ru「め、め…」
ラウールはそう言うと私たちの後ろを指差した。

「えっ！？」
ab「おお！」
sk「あーっ！！」

そこには、まるで童話の中かは出てきたかのように美しい、めめが立っていた。
mm「うわ、ラウールだ」
ru「ちょっと！『うわ』って何！てかどうしたの！？髪の毛切ったよね！」
mm「…弟に切られた」
ru「え、弟くんすごい！めっちゃいいよ！！
あとこのリップ！めめ赤リップ似合うね！！」
mm「ああ、ありがと。……康二くん、どう？」
ずっとめめを見つめたまま黙っている私にそう聞いてきた。
…美しくて、儚い。まるでお姫様のようだ。
「すっごく似合ってる！！」
笑顔でそう言うと、めめは目を見開いてこう言った。
mm「…ありがと」
ru「あれ？めめ顔赤いよ？もしかして…照れてるー？」
mm「…うるさい」
ab「せっかくだし、途中まで一緒に行こうよ」
mm「…うん」