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39 呼び出し ページ11

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放課後を告げるチャイムが鳴る。



「バイバイA」

「うん、バイバイ!部活頑張って」

「ん、ありがと。Aも頑張ってね」

「はは…ハイ」



苦笑いしながら京治に手を振る。
……今日も寝てしまった。

机の上に、ノートを出して
写す作業に取りかかろうとしたとき。



「Aちゃーん」

「はーい」


クラスメイトに呼ばれ
声のした方を向く。


「先輩が呼んでる」

「え?」



思わず出た声。

ちらっとクラスメイトの後ろを見れば
教室のドアのところに
知り合いでもなんでもない女の先輩が2人。


…私になんの用事だろう?


ちょっと怖いなぁ。


なんて思いつつも
呼ばれているというのであれば
行かないわけにもいかない。


ノートはあとでもいいか、と思い
席をガタッと立つ。



「あの…私に何か…?」

「ここじゃちょっと話せないから、ついてきてくれる?」

「?はい…」



え。怖い。
今まで先輩に呼び出しなんて
されたことなかった。
その上、ここじゃちょっと…って。


わ、私何か悪いことしたんだろうか。


スカートが短い?
調子に乗ってる?


…いや、そんなつもりはないんだけどなぁ…



少しおどおどしながら
先輩たちの後ろをついていく。



「この辺でいいかな」



一人の先輩がボソッと呟き足を止めたのは
あまり人の通らない階段の踊り場。


さすがの私でも
良くない話だろうなってことは
なんとなくわかる…



「あのさ、Aちゃん」

「は、はい」



いきなり話しかけられて
少しどもった。



「…バレー部の誰かと付き合ってるの?」

「へ?」



バレー部?付き合ってる?

………私が?



「え、いや…付き合ってないです…」

「でもつい2日前くらいに、バレー部のみんなと楽しそうにご飯食べてたの見たんだけど」

「あれは、木兎さんに誘ってもらったので…」

「ふーん…ねぇAちゃん」



正直に答えただけなのに

私を呼ぶ先輩の声は心なしか
さっきより鋭く聞こえた。


ゴク、と固唾を飲んだ。



「仲良くしたくても出来ない子もいる。誰かと付き合ってるわけじゃないなら、簡単に輪の中に入るのも控えてほしいな」

「えっ…」

「Aちゃんをうらやましがる子もいるってこと。現にうちらだってそうだし」

「好きな人と仲良くしてる女の子がいたら、あまりいい気はしないよね」



その言葉に、少し俯く。


…きつい言い方じゃないのに
言葉がきつく聞こえる。





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Niko.(プロフ) - こんな青春を送りたかった..... (7月27日 1時) (レス) @page30 id: 270b34836a (このIDを非表示/違反報告)
響咲 - すごいよかったです!『最後の一行』読んだとき、嬉しくて涙出てきましたw 赤葦かっこいい/// (2019年1月1日 20時) (レス) id: 00376a9a36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - りさん» 最後までお読みいただきありがとうございました。この上ないほどのお褒めのお言葉をいただけて、作者冥利に尽きる思いです。コメントありがとうございました! (2017年1月23日 6時) (レス) id: 338e4d695e (このIDを非表示/違反報告)
- いままで読んだ赤葦の小説の中で一番すき笑。すごいキュンキュンした。 (2017年1月21日 1時) (レス) id: 91e9e3b802 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ?.さん» 最後までお読みいただきありがとうございました!私の思い描いていた赤葦さんに共感していただけたみたいで嬉しい限りです。甘酸っぱい恋のお話でした(笑)これからもお楽しみいただけるよう、頑張らせていただきます!ありがとうございました♪ (2016年6月15日 13時) (レス) id: 338e4d695e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆう | 作成日時:2016年4月11日 16時

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