23歩目 ページ23
.
「えっ、ちょっ…」
言葉にならない声を発したけど、そんなことお構いなしに、研磨はくるっと背中を向けて歩き出す。
とんでもない爆弾発言だけを残して。
結局、何がいいたくてきたのかよくわかんなかったな…
私がクロを好き、それだけのために?
そんな些細なことで来てくれる研磨が、ちょっと可愛らしい。
それにしても…自分でも未だに信じられない
結構人のことには敏感なのにな…(笑)
全然、クロが好きだって感じがしない。
…研磨から見たらそう見えるだけで、私自身実は何とも思ってない、とか?
……っその割に熱くなる頬に私はどう言い訳したらいいんでしょうか。
まだハッキリしないこの気持ちにも、いつか答えがでるのだろう。
「研磨、やっぱり鋭いのね…あなどれない……くそぅ。」
すっかり熱を持った頬が冷めるように、手をパタパタと動かす。
教室に戻るのはもう少し経ってからにしよう、うん。
ふうっと息をつき窓の外を眺める。
さっきより少しだけ、キラキラして見えるなぁ、なんて思ったり。
ク「なぁにやってんだよ」
教室側から聞こえる声。
あれ?寝てたんじゃないの?
心臓がうるさい。
研磨が、あんなこと言うから……!!
意識するな、意識するな。
「んー?なんとなくっ!」ニコッ
ク「…さっき、研磨来てただろ?なんだって?」
…どうしましょう。なんて言おう。
と言うか研磨が来てたこと、何で知ってるんですか黒尾さん…!!
.
378人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆう | 作成日時:2016年1月17日 6時