この線、越えるか、消すか。【黒尾鉄朗】 (ページ22)

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２２歩目ページ22

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─研磨side

どうして、わざわざ俺がAに言わなきゃならないの…

と思いつつも、意を決して言ったその言葉に
彼女は顔を赤くした。

しまいには、

「え！？うそ！？私ってそうだったのぉぉぉ！？」

なんて、自分がいちばんびっくりしてるし。

ちょっと、面白い。

笑いそうになるのをぐっと堪える

研(クロもAも普段はふざけているけど、しっかり者だから。自分の気持ちにも敏感なんだと思ってたのに…これはちょっと、予想外、かも。)

口には出さないけれど、俺の幼なじみは思ったより鈍感だったらしい。

研「俺に聞かれても、知らない…。でも、俺が見る限りは、そうなんだろうってずっと思ってたよ」

本音を告げると、さらに顔を赤くする。

「……//そうだったのかなぁ…//自分では全然そんな感じしなかったよ？なんて言うの、普通に仲良しの幼なじみ！みたいな」

研「まぁ、そのうち自覚するんじゃない？」

長くなりそうだったから、ソレで話を終わらせた

目の前で顔を真っ赤にしているAを見ながら、幸せになってもらいたいと思った

でも、クロも自分の気持ちに気付いてないだろう。山下さんのこともある。
それを考えると、ちょっとだけ嫌になった

(まぁ、本人の問題だけど。)

散々言っておきながら、こんな事を思う自分がいる

(ゲームしたい…)

俺の興味は、もう完全にゲームへ。

研「まぁ、そういうこと。俺、山下さん、ちょっと苦手。それに…山下さんより、Aが大事っ…だから。//がんばって。」

顔が、熱い。ちょっと、照れくさい。
でもこの言葉は本音だった

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