SPEC 覇の回 (ページ40)

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覇の回40 ページ40

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「でもまずは桐山の方から片付けましょうか」

「そうですね」

うなづいた丸山はポケットからスマホを出し、電話を掛け始めた。

「未詳の丸山です。はい。お話したいことがあるので直ぐに警視庁まで来て頂けますか？

はい。エントランスに案内人が居りますので。はい。失礼致します」

電話をしている丸山の傍らで、有栖川は部屋を見渡していた。

「連絡取れました！今すぐ向かうとのことです」

「丸山さん、一応忠告なんですけど」

「はい？」

｢壊れて困るものと貴重品は部屋から出しておくことをオススメします｣

有栖川の忠告に首を傾げる丸山。

淡い微笑みだけを残し、有栖川はパソコンを弄り始めた。

丸山もデスクに座りパソコンを開く。

画面には事故死した男子高校生の調査書が開かれていた。

「アリスさんはなんで刑事になったんですか？」

パソコン越しに有栖川を見る丸山。

有栖川は丸山を一瞥し、またパソコンに視線を戻した。

「俺は自分が知らへん真実を知るために刑事になったんです。

どんなことにも真実は必ずある。それを確かめる為に刑事になろうって」

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