AFFECTION２［俺のスカート、どこ行った？] (ページ45)

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テレビでずっと放送されていた。

それは私と秀一がマスコミに向けて開いた記者会見だった。

明智「あれは原田先生が僕を押さえつけてるものではありません。」

「私に暴行しているものでもありません。」

２人一緒だから、怖くなんか、なかった。

たくさんの知らない人から大きなカメラを向けられても。たくさんのマイクが向けられていても。眩しいほどにシャッターが切られていても。

怖くなんか、なかった。

明智「僕の映像は、僕が先生を殴ったんです。僕は今１人暮らしをしています。中学時代父に暴力を振るわれ、母は僕を置いて出て行ったからです。」

ハッキリとした堂々とした表情で話す秀一。

明智「僕は母が高校のためにと残していったお金を学費と生活費に充ててました。しかし父はあれはその金は自分が稼いだものだったんだと僕に返済を求めてきました。僕は断るとまた暴力を振るわれると思い学校を辞めると言って働きはじめました。でもそれを止めてくれたのが原田先生だったんです。僕は一度も殴られていません。拡散された動画は勝手に切り取られたというか印象操作です。本当は裏切られて誰も信用できなくなった僕に、絶対に殴り返さないから殴れと。僕が先生を殴りました。」

ただ、私たちは、事実を、ありのままに伝えた。

「私は、母にも父にも愛されたことがありません。母は父ではない別の人と浮気をして私と父を捨てて出て行きました。その日から、私は父に性的虐待を受けていました。そして、金が必要だからと言って私に水商売を始めろと強制的に始めさせられました。私も同様に仕事をするために学校を辞めようとしてそれを止めてくれたのが原田先生です。あの映像は、私がまた夜、父親に性的虐待を受けそうになっているところに入ってきてくれて、助けてくれたところです。私が乱れた格好をしているのは原田先生ではなく、父親のせいです。その後、殴りかかろうとした父親を止めた原田先生の映像、そこだけが流されてしまったため、誤解が生まれました。」

清々しい気持ちだった。

明智「こうした事実ではない切り取った一部のフィクションで原田先生と校長が辞めることはおかしいと思ってます。僕たちは原田先生と校長が辞めることが本当に正しいのかどうか、処分撤回を求める署名活動を始めました。どうかご協力よろしくお願いします」

２人で頭を下げる。

やりきった感があった。

一気に肩の荷が下りた気がした。