検索窓
今日:1 hit、昨日:32 hit、合計:10,114 hit

意識の境目 ページ26

*大倉side



気を失ってから俺は、
しばらくすると、熱くて苦しくなってきた。



どこからどう運ばれてきたのかすら
覚えてないけど、
朦朧とする意識の中で
どこかの部屋に寝かされていることだけ分かって、
時々誰かが、顔の傷に触れてきたり、
体を拭いてくれたりしてくれる。

そして、しばらくすると、
今度は汗を拭われて、冷たく濡れたものを
おでこに乗せられる。



ここまでしてもらって
申し訳ないと思いつつも、
朦朧として、体が動かなくて
目を開けることも難しい。

誰かが俺の胸をさする。

優しくて、ほんわかする。
こんな歳にもなって、まるで子供のような扱われ方だが
妙に心地良い。



「……い、ばか」



遠くから俺を呼ぶ声がする。

さっきも聞こえてきた気がするその声。


馬鹿ちゃうし。


聞き覚えのある声で、
でもよく聞き取れなくて、
聞き取ろうとしているうちに

意識が少しずつ回復していくのがわかる。



「……頼むから、」



あ、これは……






Aの声……?





「もう二度と…」




頼むから、もう二度と


そこで、彼女の声は途切れる。



もう二度と、なんなんやろ。




気になって、
さっきまで重く持ち上がらなかったまぶたが
動いた。

ぼんやりと暗い部屋の中で、
確かにAが俺を見下ろしている。

その表情に、思わず目を見開いた。



「A……?」

「っ……!」



今にも泣きそうな、壊れそうな表情。

切ないその瞳。




.

どうして?→←お願いだから



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます!初コメント頂いて感激です。頑張ります! (2017年1月1日 16時) (レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:有希。 | 作成日時:2016年12月19日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。