案の定 ページ3
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そして案の定、
赴任してから2ヶ月経っても
AAは姿を現さなかった。
「A。」
「休みでーす。」
「俺、会ったこと無いねんけど、」
「はははっ、仕方ないですよ。
Aさん俺らもあんま見たことないもん」
毎朝、出席確認中もこんな感じだ。
そんなある日、俺は校長室に呼び出される。
「そろそろAさんの登校を促してくれませんか。」
「え…」
「不登校とはいえ、貴方の生徒なんですよ。
頑張って頂かないと、大倉先生。」
そう言って校長は、俺の肩をポン、と叩く。
校長室から出ると、
外で盗み聞きをしていたらしい生徒が
俺を取り囲んだ。
そして口々に言う。
「やめた方がいいよ、たつ先生。」
「去年の担任も、Aさん表に出そうとして、ノイローゼになって辞めちゃったから。」
「でも、俺の仕事やし…
ほら、お前らのクラスメイトやん?」
生徒達の発言に、胃をキリキリさせながらも、
俺は担任らしく
ちゃんとAを連れ出してくることを
宣言してしまった。
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有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます!初コメント頂いて感激です。頑張ります! (2017年1月1日 16時) (レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有希。 | 作成日時:2016年12月19日 19時