The AfterLife Store (ページ10)

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「行ってくる！」

カバンを持って家を出る。
行先は学校。
詳しく話すと大学。

恥ずかしながら実家暮らしな成人済みな今世。
ホンマに恥ずかしい今世。
今までで1番あかん自信がある。そんなレベル。

こんなんじゃいくら運命なんてもんがあっても両想いになんてなれへん…！

そんなこと思いながら、走って駅まで行き、電車に乗る。

相変わらずの混み具合。
満員ではないにしろ、吊革にはあまり空きがない。
空いているところに入れてもらう。と、いうか定位置的なものがあるのだ。ペコペコしてそこに入ると、微妙な混み具合に今回は女の子やなくてよかったぁ…と常々思う。
痴漢とか俺ホンマ無理やねんけど。満員やないことも喜んどこう。
少し進んで止まったことで一駅進んだことに気付く。

よし、来る。

「すいません、失礼します…。」

近づいてくる聞きなれた声に心が弾んだ。
緩む頬を誤魔化しもせず振り向くと、気付いて笑ってくれる。

緑「亮ちゃん！」

黄「おーくら、おはよ。」

緑「おはよお。」

黄「また寝坊したん？寝癖治ってへんで」

え、なんて言って髪を触った。
鏡みてくればよかった。くそ、恥ずかしい。

亮ちゃんに見られるのに、俺のアホ。

黄「後で直したるわ。」

後からの一緒にいれる正当な理由に、本当に嬉しく思った。