よんじゅうさん ページ45
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「騙すなんて酷いです!!本当に怖かったんですからね!!」
ばん、と机を思いっきり叩く。
目の前のアロハシャツを来た左馬刻さんは、組んだ足を机に乗せながらニヤニヤと笑っている。
銃兎さんが左馬刻さんに伝えたのは臓器の値段の話ではなく、たっぷりいじめてやるから覚悟しろ。という事だったらしい。
ていよくからかわれただけだったのだ。
その事実が発覚した日の翌日、私は銃兎さんと共に左馬刻さんの事務所まで乗り込んだのだ。
初めて銃兎さんに連れてこられた時は本当に怖かったのだが、今はそれよりも怒りの方が勝っていた。
「あ゛ぁ?テメェが先に俺様を騙したんだろうが。泣き真似なんて汚ぇ真似しやがってよ」
「あ、あれは緊急事態だったからです!て、ていうか。女子高生の泣き真似に騙される方が…」
「んだと?」
声を荒らげている訳では無いが、脅すようなその低音ボイスに喉がキュッと締め付けられた。
けど、私は今生きている。変わらなきゃ。
思わずちじこまりそうな背筋を伸ばし、左馬刻さんの目を正面なら受け止めた。
「…はッ」
吐き捨てるように笑った左馬刻さんは不意に席を立った。重い靴音を響かせながら私に近づいてくる。
「度胸のある女は嫌いじゃねェ」
「っ?!」
ち、近い!
流石に身を引こうとした瞬間、それよりも早く首根っこを捕まれ引き剥がされた。
「左馬刻、ガキからかうのもいい加減にしろ」
「…んだよ、随分過保護なパパだなぁ?」
何がおもしろいのか、左馬刻さんは相変わらず面白いものを見ているかのようにニヤニヤ笑っていた。
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リドルの妹になりたかった願いから生まれた夜月です嘘です。 - ふぅぅ………… …すき。 (2021年1月10日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - ルイさん» お待たせしてしまって申し訳ありません、続編の更新の準備が整いましたのでぜひ見てください! (2020年1月15日 20時) (レス) id: 6dc6009444 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - この作品大好きなので、続編を作って頂けるなんてとても嬉しいです(#^.^#)楽しみにしています^^ (2020年1月5日 9時) (レス) id: 7f74208646 (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!楽しみと言って頂けて良かったです!無理せずバンバン更新していきたいので、応援宜しくお願いします! (2019年12月31日 12時) (レス) id: 8fb33f3543 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 次の更新が楽しみすぎてヤバいです!!!((((*゜▽゜*))))無理せず更新頑張ってください(っ´ω`c) (2019年12月31日 2時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まま松2 | 作成日時:2019年8月19日 20時