じゅうななわ ページ17
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借りてきた猫みたいだな。
マンションの部屋で、当たりをきょろきょろと見回しながらも、どこか居心地悪そうにしている彼女はまさに猫のようだ。
未成年を自宅保護する警察なぞ、1発でアウトだがバレた場合のことは色々考えてある。
こういう時に、この地位は丁度いい。
「何も無いでしょう」
「へ、あ、そうですね。広い部屋なのに…」
殆ど寝るためだけの場所だ。
彼女はやうやく落ち着くと改めて頭を下げる。ありがとうございます、と。
礼儀は良いらしい。
自分の部屋着を見に纏った彼女を見て咳払いをする。
サイズが大きいため、屈んだ瞬間下着が見えた。何より罪悪感が勝り、あれほど言ったのに警戒すらしてない彼女に呆れもした。
「私はソファで寝ますから、貴方は奥の寝室を使ってください。」
「え、私がソファで寝ます。流石に家主を置いといてベッドを使わせて頂く訳には…」
「なら一緒に寝ます?」
「…あ、なるほど」
なるほどじゃねーよ、その警戒心ないユルい顔めちゃくちゃにしないと分かんねぇのか。
などという考えは流石に口には出さず、不満そうな彼女を寝室に通す。
「そう言えば、名前は?」
「あ、万里小路Aです。17歳。」
「までのこうじ?珍しい名前ですね、私は入間銃兎と言います」
寝室についた彼女は、いつも自分が使っているベッドに潜り込んだ。
悪いことをしているようで、やっぱり罪悪感だった。
実際悪いことをしている訳だが…。
「おやすみなさい、入間さん」
「銃兎でいいですよ」
「…入間さんの方が言いやすいです」
そーかよ。
安心しきった様子で体を丸めたAは、やはり猫の用だった。
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リドルの妹になりたかった願いから生まれた夜月です嘘です。 - ふぅぅ………… …すき。 (2021年1月10日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - ルイさん» お待たせしてしまって申し訳ありません、続編の更新の準備が整いましたのでぜひ見てください! (2020年1月15日 20時) (レス) id: 6dc6009444 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - この作品大好きなので、続編を作って頂けるなんてとても嬉しいです(#^.^#)楽しみにしています^^ (2020年1月5日 9時) (レス) id: 7f74208646 (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!楽しみと言って頂けて良かったです!無理せずバンバン更新していきたいので、応援宜しくお願いします! (2019年12月31日 12時) (レス) id: 8fb33f3543 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 次の更新が楽しみすぎてヤバいです!!!((((*゜▽゜*))))無理せず更新頑張ってください(っ´ω`c) (2019年12月31日 2時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まま松2 | 作成日時:2019年8月19日 20時