じゅうごわ ページ15
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さて、ゴミ捨て場で寝ているとこうなるぞと直々にご指導貰った後。私はこの身に起きた事実をありのまま伝えた。
「ベッドで寝ていた筈なのにゴミ捨て場に居たと…。しかも、池袋からここ横浜に…。」
自分で言っていてトンチンカンな話だと思うが、事実なのだ。
電車1本で行けるというものの、50キロ弱離れているのに。
銃兎さんは顎に手を添え考え込んでいた。そしてふとこちらを見つめる。
「考えられるのは誘拐、ですね。なにか都合が悪くなりゴミ捨て場に捨てた…。」
「けど、寝ていたとはいえ流石に抱えられたら気づくと思いますし…誘拐するならもっと小さい子だと思うんです。わざわざ家に侵入して攫うとは…。」
考えられない。
まるでワープしたみたいだ。
「じゃあヒプノシスマイクの影響…、なにか争いを目撃したとかありませんか?」
「は、ヒプ…?」
聞きなれない単語に目を白黒させる。ヒプノシス、つまり催眠術。催眠術マイク??
そんな私をみて彼は不思議そうに首を傾げる。
「どうしたんですか」
「えっと…ヒプノシスマイクって何ですか?」
は?と言うような顔をされた。何を言っているんだコイツ、とでも言いたげだ。
私もは?と思う。生まれてこのかた1回も聞いたことがない。
「いや、さすがにそれは冗談だろ」
「素がでてますよ。てか、そんな事言われても知らないです。そんなに当たり前の事なんですか?」
「当たり前っていうか…。このエイチ歴で知らないってことは有り得ないだろ」
「は、エイチ??今は令和…ですよね??」
「は、令和ってなんの事だ…?」
喋っていることは確実に日本語なのに、通じていない。今は紛れもなく令和である。エイチ歴なんて聞いたこともない。
しかし、どうみても彼は私をからかっている様子がある訳でもなく、訳が分からないという顔をしている。
有り得ない説が急に浮上した。
科学的ではなく、現実的じゃない。
クラスの男子が読んでいた小説の題名。いわゆるラノベと言われるソレには、こう書いてあった。
「異世界にトリップしたら勇者になっていて嫁が5人待ってた件について…」
「はい?」
「えっ、いや、なんでもないです!!!」
もしかして、もしかして。
パラレルワールド的なものが存在してそこにトリップしているのだとしたら。
「嘘でしょう…?」
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リドルの妹になりたかった願いから生まれた夜月です嘘です。 - ふぅぅ………… …すき。 (2021年1月10日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - ルイさん» お待たせしてしまって申し訳ありません、続編の更新の準備が整いましたのでぜひ見てください! (2020年1月15日 20時) (レス) id: 6dc6009444 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - この作品大好きなので、続編を作って頂けるなんてとても嬉しいです(#^.^#)楽しみにしています^^ (2020年1月5日 9時) (レス) id: 7f74208646 (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!楽しみと言って頂けて良かったです!無理せずバンバン更新していきたいので、応援宜しくお願いします! (2019年12月31日 12時) (レス) id: 8fb33f3543 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 次の更新が楽しみすぎてヤバいです!!!((((*゜▽゜*))))無理せず更新頑張ってください(っ´ω`c) (2019年12月31日 2時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まま松2 | 作成日時:2019年8月19日 20時