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「なんでこんなところで寝ているアルか?」




目を開けると、そこにいたのはオレンジ色の毛をした中国娘だった。
チャイナ服を着ていて、傘をさしているその娘は不思議そうな顔でこちらをのぞき込んでいた。


ズキリと頭が痛む。
鮮明になる記憶の中、憎き土方十四郎の顔が頭に浮かび、歯ぎしりする。




___殺し損ねた。
邪魔が入った。もう少しでアイツの心臓に剣を突き付けることができたのに。






それにしても、気絶した私を殺さず放置していたのか。あの男は。
舐めた真似を。



女は斬れぬとでもいうのか。あのクソは。








「聞いてるアルか?
 てか、お前ごっさ血が出てるネ。大丈夫か?」



頭に手をやると、軽い応急処置をされていることに気づいた。
あの野郎、ふざけた真似しやがって。





「大丈夫…。ありがとう」





そんな思いは胸に秘める。目の前の娘は何も関係ない。
なんとか声を発すると、目の前の娘は歯を見せて笑った。






「ならよかったヨ。ちゃんと医者に診てもらうヨロシ」

「ああ…。
 あの、この近くに土方十四郎という人物はいませんか?」

「トシ?お前、トシの知り合いアルか?」






知り合い?そんな生ぬるいものではない。
私が憎みに憎んだあの男に歌舞伎町で出会うなど思ってもみなかった。





唇を噛みしめ、感情を抑える。








「そのようなものです」

「ふぅん。じゃあこの歌舞伎町の女王にまかせるネ!あの税金泥棒のところまで案内してやるアル」






私は刀を握る。
少女を騙した罪悪感を胸にして、次は絶対殺してやる。そんな決意を心に秘めて。







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?京華月 桜?(プロフ) - 真選組の字が違いますよ。「新選組」は現実で、銀魂は「真選組」です。 (2018年3月16日 12時) (レス) id: 8b9ff51846 (このIDを非表示/違反報告)
A .(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年2月28日 22時) (レス) id: 7566c011e8 (このIDを非表示/違反報告)
恋姫-ここな-(プロフ) - とっても面白かったです!!その文才で私の小説を読んでいただきたい(( (2018年2月18日 20時) (レス) id: 1bf0eee3cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まま松 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月18日 19時

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