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逃げ足は速いほうだった。
人ごみを潜り抜け、細道に入り込んだ私は暫くして立ち止まった。
壁に手をつき、呼吸を整える。
どうにか撒けたようだった。
「___くそ」
そう地面に向かって吐き出す。
せっかく、アイツの居場所が分かるかもしれなかったのに。
__土方十四郎。絶対に殺してやる。
「___んっ」
不意に視界が揺らいだ。
頬を伝う生ぬるい感覚。走って傷口が開き、血が流れてしまったようだった。
剣を杖のようにして地面に突き立て体を起こす。
こんなところで立ち止まっている暇はない。早く、早くアイツの居場所を見つけ出さないと。
銀色の天然パーマ頭がいないことを確認し、大通りへ出ようと思った。
___が、この怪我だ。大通りに出たら人目を引いてしまう。
仕方なしに、このまま家と家の隙間にできたような小さな道を歩いて土方十四郎を探すしかない。
手掛かりはゼロ。
「__あ、アンタ。大丈夫か?」
後ろから急に声を掛けられた。
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?京華月 桜?(プロフ) - 真選組の字が違いますよ。「新選組」は現実で、銀魂は「真選組」です。 (2018年3月16日 12時) (レス) id: 8b9ff51846 (このIDを非表示/違反報告)
A .(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年2月28日 22時) (レス) id: 7566c011e8 (このIDを非表示/違反報告)
恋姫-ここな-(プロフ) - とっても面白かったです!!その文才で私の小説を読んでいただきたい(( (2018年2月18日 20時) (レス) id: 1bf0eee3cc (このIDを非表示/違反報告)
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