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街で菓子を分けてもらっているとき、可愛らしい兎の着ぐるみがひっそりと建物の隅に立っている。着ぐるみの手には茶色いバスケットが握られており、その中には何時しか鬱が書物を読みながら「僕、このお菓子好きなんよ」と言っていた菓子が入っていた。
鬱を見ると、鬱は兄さんと楽しそうに喋っている。
(だいせんせいは、はなしたらあかんいうたけど……もうすでにはなしとるし)
(あのおかし、だいせんせいにぷれぜんと? したい……)
(すこしならええやろ)
少し考えた末に、教会の孤児たちが歩いていた列を抜け、着ぐるみの方へ走る。着ぐるみは、シャオロンの方を見ると、嬉しそうに手を振る。
「うさぎさん! とりっくおあとりーと!」
覚えたての合言葉を言い、手を差し出す。着ぐるみは何かのジェスチャーをし、シャオロンに菓子を渡した。
「ありがとな!」
「……いいえ」
着ぐるみは、低い声で返事するとシャオロンの細い腕をがっしりと掴んだ。一方、いきなり腕を掴まれたシャオロンはきょとんとし、着ぐるみを見つめる。
何時の間にか、着ぐるみの近くに二人のガタイの良い男性が立っていた。男性たちはシャオロンを見つめると、軽く舌なめずりをし、シャオロンの顔を掴む。
「お、言い値で売れそうじゃん……何処から来たの」
「綺麗な蒲公英色の瞳をしてるな。くりぬいて売ったら高く売れるぞ」
「いや、変態ジジイにでも売りつけたほうが良いんじゃないのか。その方が儲かる」
シャオロンには男性たちの話が分からなかったが、恐ろしい事を話しているのは直感で分かった。
シャオロンは精一杯着ぐるみに掴まれた腕を振って振り解こうとするが、大人と子供の力じゃ到底逃げれない。シャオロンは腕を掴まれ、自分の足が地面から離れるほど高く持ち上げられた。
「いやや……はなせ! はなせっ!」
「ん―? ちょっとこっちの路地裏行きまちょうねー」
「いやっ! だれかっ! だいせんせ、たすけて!!」
必死に此処には居ない彼の名前を呼ぶ。彼の言っていた意味が、ようやく理解できた。――けれど、もう遅い。シャオロンは涙を流しながら必死に大声をあげた。――しかし、その声も街の賑わいの音で掻き消されていく。
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霜月白雨@テスト期間の為、低浮上(プロフ) - トレークハイトさん» 初めまして! 有り難うございます!! 元はと言えば自分の欲望と友達の欲望の為に作ったのですが、オアシスになれたならうれしいです! 応援よろしくお願いします!! (2017年11月2日 16時) (
レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
トレークハイト(プロフ) - 心のオアシス....素敵な作品をありがとうございます。これからも応援します！ (2017年11月2日 10時) (レス) id: 8459ef3b9d (このIDを非表示/違反報告)
霜月白雨＠我々ハマったw(プロフ) - はーちゃんさん» おぉ、復活しましたか!! 美味しいでしょう!! (2017年10月21日 9時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
はーちゃん(プロフ) - (ΦωΦ)ﾌﾌﾌ… ｶﾜｲｲｵｶﾜｲｲｵ ショタ…可愛いおぉ (2017年10月20日 23時) (レス) id: 1efa1c5dea (このIDを非表示/違反報告)
霜月白雨＠我々ハマったw(プロフ) - 君の友達@我々ファンさん» おぉ! 君はぁぁぁ!!! コメント(pq´v`*)ｧ-�鄭� (更新頑張るおー) (2017年10月18日 20時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：過酸化水素水。 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年10月18日 16時
