隣の人は、猫被り君でした。《キヨ。》 (ページ10)

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番外編 3 ( キヨ side ) ページ10

キ「あ、ホッチキス一個しかねーじゃん。」

俺は、ホッチキスが一個しかないのを見て少し落ち込んだ。

『あ .. ! 私持ってるよ .. ! 』

Aはそう言うと俺にホッチキスを渡してくれた。あ、自分の持ってたんだな。なんて思いながら俺は受け取る。

手柔らけぇ .. 女子の手ってクッソ柔らかいのな。

っていちいちそんな事考えんなよ。俺。

なんて思いながら俺は、ホッチキスでプリントを留めていく。

さっきのAの手の感触が残っており俺はあまり作業に集中できなかった。

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やっと終わった .. クッソかかったわ。

あのクソ教師覚えとけよ。

なんて殺意が湧く。自分でやった事だけど。

あのクソ教師あ、清原君も手伝ってくれてたんだ。だからな ⁉ 何があ、だ !

まぁ、そんな事思っても仕方ねぇから切り替えよう。

『 .. あのキヨ君 .. 』

キ「ん。何。」

『 .. ありがと。』

キ「 .. ん。」

ヤベェ。照れる。

さっきから俺どうしたんだ。

ついに頭いかれたか .. 恥ずかしすぎてあんまりいい返事できなかった。

もっといい返事すれば .. 良かったなんて思い少し後悔した。

俺は、あいつの目が見れなくてそっぽ向いた。

顔赤くなってんの見られたくねーもん。かっこ悪い。

こいつの前でカッコよくいたい。こいつの為なら何でも出来そう。そう思ったりするのって .. 恋だよな。やっぱり .. そうか。あんまり認めたくなかったけど ..

キ「うわ .. マジか .. 」

『キヨ君 .. ？』

俺は思わず声を出すとAは何言ってんだと言わんばかりの顔をする。

因みに、俺はこいつと一緒に帰っていた。

成り行きで。うん。まぁ、女1人で帰らせるのも心配だしな。

まだ一緒にいたいっていう気持ちもあるけど。

でも .. まさか俺が恋をするなんて。

俺、初恋だぞ？大丈夫か。これ。

なんて俺は人生初恋を経験するのだった。