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31話 ページ31

〇松川side


先ほど女子の恐ろしい事件を目撃した俺。
まあ言うっきゃないよな。



しかも囲まれてたのはマネージャーのA。
尚更、な。


「やあやあ花さん」


「どうしたんだい松さん」


いつものことながらノリがいい花巻。
まあこんなことするために来たんじゃないしな。


「珍しいな、昼飯食べ終わったあとこっち来るって」



「いや〜、俺見ちゃったんだよね」


え?告白現場?誰の?なんて聞いてくる花巻。
正直そっちの方がまだマシだった。


「Aが女子に中庭で囲まれてた」


俺の発言に言葉を失う花巻。
お前そんな惚れてたの、松さん初知り。


「え、処す?」


「お前どうしたの」


恋の力って恐ろしいな、うん。
まあ俺もふつふつと怒りは感じてるがここまではいかない。


「2年が知ってて何もしてないかもしれないし、矢巾とかに聞いてみるか」


「聞かずにそいつら脅してもいいんじゃね」


「いや、それは早すぎだろ。花、お前ヤンデレみたい」


「そこまで病んでねえわ!…好きな人の身に何が起こってんのに安心していられねえだろ」


きゃー花巻さん男前ー。


俺はまだAのことは妹のようにしか思ってない。
…まだ。



.


「なんか誰かに見られてた気がする」


中庭から戻ってくる時、ふと最中に感じた視線を思い出す。


まあ見られてたってあんま関係ないけど。


秀もう食べ終わっちゃってるかなー。
くそ、一緒に食べたかった。


1人で食べるのって悲しくなっちゃうんだよね。


5組のドアから中を覗くと親治くんと秀の姿が見える。
周りには5組の男子がいる。


仲いいところに入りづらいな、どうしようかな、と悩んでいると親治君が気づいてくれて、手招きする。


ありがとう、と口パクで伝え中に入る。


「あれ、Aどこいってたの」


「お花摘み」


ふーん、なんて返す秀。聞いといて反応薄いね。


「桐生さんだよね、バレー部のマネの」


「うん、そうだよー。よくしってるね」


少しだけカマをかけるような気持ちで聞いてみた。
どういう感じで有名になっちまってるんだ私は。


平々凡々以上でいたかったのに。
違うクラスの人にまで知られてんのか。


「女子と男子、両方からいろいろ噂されてるから」


思った通りの回答にそうなんだ、と笑う。
男子もかよ。なんでだよ。


イライラ気持ちを隠したまま、箸を進めた。

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moi(プロフ) - toume0311さん» コメントありがとうございます〜!そう言ってもらえて本当に嬉しいです!!こちらこそ読んでくださりありがとうございます…!頑張って更新させていただきます...♪*゚ (2017年2月9日 20時) (レス) id: 7045650f3e (このIDを非表示/違反報告)
toume0311(プロフ) - なんだこの俺得な神作品は((マジヤバスです。すごい神作品です!!この小説を作ってくれてありがとうございます!更新頑張ってください! (2017年2月8日 21時) (レス) id: daf09e57da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moi | 作成日時:2017年1月31日 19時

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