【キIヨ】恋をした

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#キヨside

俺の前で、初めて笑った。

今ここで帰したら、絶対後悔する。
だって俺も好きだから。

掴まえてちゃんと気持ちを伝えて。


やっと繋がった思い。


本気で好きだと、相手が好きだ、って、そう言ってくれるだけでこんなに幸せなんだな。





キ「…なあ、俺ほんとにこれ以上したら止めれねーよ？だから、止めるなら今…」
貴「キヨさんとしか、したくないって…言ったじゃないですか。…キヨさんとは、したい、です…」

俺の下でそう呟くA。

照れて頬を染めるとこ、見れるなんて思ってなかった。

その頬にそっと手を伸ばしてキスをする。

キ「なあ…」
貴「…はい」
キ「好きなやつとするのは、初めて？」

少し驚きながら、こくりと小さく頷く。

キ「じゃー、Aの初めては俺だな」
貴「…キヨさんは？」
キ「は？」
貴「本気で抱くのは初めてですか？」

何こいつ。

キ「ん」
貴「…二人とも初めてですね」

ふわりと微笑まれたら、もう止まらなくて。

Aは初めて抱かれるみたいに、少しビクビクとしながら、でもだんだんと身体を許してきて。
俺も初めて抱くみたいに、いちいち大丈夫？とかそんなん聞いてて。

くそだせーと思ったけど、壊れ物みたいで怖くて。





ベッドでAと横になりながら、また身体をなぞる。

貴「…駄目です」
キ「我慢できなくなる、つったろ」
貴「一回しました」
キ「足りない。もっと」
貴「このままくっついてたいから、駄目です」

そう言ってAから抱きついてくる。
意外とこういうとこ、積極的なのな。

キ「…それ誘ってるだろ」
貴「違います」
キ「で、初めてはどーでした？」
貴「何聞いてるんですか」

それな。
俺もそう思う、だけど。

キ「…こんなこと言ってごめん。あのさ、不安だった。抱かれるのとか、嫌なこと思い出すんじゃねーか、って。でも、歯止めきかなくて、やってるときは気にかけてやれなかったから…」
貴「…ばっかじゃないですか」
キ「んだよ」
貴「…今日が初めてです。私の初めては全部キヨさんです。それじゃ、駄目ですか？」

いつもの透き通った声と違って、少し甘い声。

キ「ずりーなwwでも、俺もそれがいい。Aのこと知ってるのは、俺だけでいい」

独占欲強いんですね、なんてふわりと笑われる。
今更気付いたのかよ。

キ「うっしーとかと仲良くしたら怒るからな」
貴「キヨさんが好きだから、大丈夫です」



恋をした。

彼女が教えてくれた。

恋することって、悪くない。

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