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#牛沢side
"彼だって優しい方じゃないですかね"
そう述べた彼女の瞳はどこか曇って見えた。
初めて担当になるって挨拶にきたときは、ただ綺麗な人だな、って思うくらいだった。
そっからそんなに顔を合わせることもなくて。
この前のキヨの放送で、ずっとスタジオの隅っこに立ってた彼女が、一瞬微笑んだ姿が、頭に残った。
その後フジが話しかけたときも。
少ししか顔は変わってないはずなのに、すげー嬉しそうな。
この人、こんなにも綺麗な表情すんだな、って思って。
フジ今ので惚れただろ、って。
でも、俺も正直、やべーかもな、って。
キヨは、遊びで手出す、なんて言い出すから、やめろって言ったけど聞かなかった。
もうさ、そんなの俺に振り向いてもらうしかないじゃん。
次の企画に彼女にもついてもらおうと話をしにいけば、すげー他人行儀。
決して汚い言葉を使われる訳じゃないけど、そこに感情ないみたいな。
キヨがなんか変なこと言ったかな、って問えば、冒頭の答えが返ってくる。
キヨが小田さんにどこまで言ったかとか、何したかとかわかんねーけど、遊びの女にしようとしてる。
そんな男のことを、優しい方じゃないか、なんて言った。
そこで言葉を詰まらせる小田さん。
この人は今までどんな体験してんだよ。
牛「いいっす、無理して話さなくて」
貴「お気遣いありがとうございます。申し訳ありません」
牛「ただその感じやめてくれませんか？敬語だって、もっと柔らかい感じでいいし、なんだろ、そんな距離置かれるの、傷付きますよ？」
俺は何言ってんだろ。
すると、小田さんがくすりとする。
貴「牛沢さん、担当させていただいてからしばらく経つのに突然どうされたんです？でも、大変光栄です。私、以前芸能界、テレビの方でのお仕事もしていて、そのときの名残ですかね、これは。牛沢さんがいいと言ってくださるなら、これからはもう少し柔らかくいられるように努めます」
突然ふわりとした小田さんの雰囲気全てに、どきりと胸が高鳴るのがわかった。
フジにも、それから、キヨにも渡せないだろ。
牛「…放送までの間、少しだけお話しできませんか？」
貴「打ち合わせなどもありますので…。でも、少しだけご一緒させていただいてもよろしいですか？」
またふわりと笑う。
本来の彼女が垣間見えた気がする。
けどそれは、きっと、みんなが彼女に惹かれる要因にしかならなくて。
嬉しいようで、複雑。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
