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第14話:國武直樹 ページ15

「……さて、行くか。詩織が何とかしてくれればいいが……。それに、さっきの奴のことも調べなくちゃな」


東條がそう言うのが聞こえた気がした。

そのまま噴水広場に走り去っていく彼奴の背中を目で追いながら、それを追いかけられない自分に対する不甲斐なさを感じる。

さっきから礼が撒き散らかした毒のせいで咳が止まらねぇ。こりゃ、呼吸器を刺激されたみてぇだな。おまけに眠気も来るというおまけつき。

眠気に負けるが早いか息苦しさで気を失うのが早いか。どっちかなんてわからねぇ。そもそもこんな時に呑気に考えられる気力なんかある訳がねぇんだ。


「ゲホッゲホッ……。くっそ、1年ぶり……じゃねぇか。ケホッ」


呼吸がしづらいせいでまともに動けねぇ。こんなの何年ぶりだ。多分、16からしてねぇから8年ぶりか。だいぶ間があったな、彼奴にしちゃ珍しく。いや、死にかけたのは1年ぶりだからちょっと違うか。

つーか誰か早く来い。じゃねぇと東條とか捕まえられねぇだろうが。……この際オレの事情は置いて。なんて言えねぇし。正直言って拾って欲しい。

こればっかりは対処法なんざ分かんねぇからな。人体に害のある毒物になりゆきである程度耐性は出来たっつっても、あの野郎次々に作り出しやがる。これに対抗できるのは小泉しかいねぇし。

彼奴なら……まぁ、うん。解毒薬くらいなら作れるだろ。それ以上の薬を創れるかどうかはオレには関係ねぇ。


「……情けねぇ」


咳が一段落付いたと思ったら急に体が重くなる。東條に毒を受けた時よりも分厚い本乗せたくらい重い。こういう微妙なところが礼らしいっちゃらしいな。ガキの頃から何も変わってねぇ。

オレは地面に額をつける。流石にこれ以上はやばい。そう感じた時、路地の向こうから誰かが駆けて来る音が耳に飛び込んできた。

見知った奴がオレの名前を呼んでやがる。……おっせぇんだよ。こんなとこは見せたくねぇし、かっこわりぃからさっさと終わらせてぇ。ぶつくさと文句ばかりが浮かぶオレだったが、そいつが辿り着いたかつかねぇかで意識が暗転する。

――……あとで聞いたがオレが気が付くのはそれからしばらく時間がたった頃だったらしい。

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日向信乃(プロフ) - 大変遅くなりました。申し訳ございません (2016年6月29日 0時) (レス) id: 149e2c85db (このIDを非表示/違反報告)
日向信乃(プロフ) - 更新します (2016年6月28日 22時) (レス) id: 149e2c85db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - できました (2016年6月25日 12時) (レス) id: 43b426933d (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - 書きますね。 (2016年6月25日 11時) (レス) id: 43b426933d (このIDを非表示/違反報告)
黒氷(プロフ) - 終わりました、SOS出したのでプランの方誰か繋いでくだされば… (2016年6月10日 22時) (レス) id: b7b1a79610 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒氷 x他3人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2016年5月13日 19時

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