第31話 先輩の温もりと私の思い ページ33
貴方「っ……うっ……グスッ」
与謝野「A……」
貴方「ど、して私の名前を?」
与謝野「……太宰たちから聞いてね」
与謝野先生は、紫のハンカチをもち私のあふれでた涙を拭いてくれた。
優しかった
温もりがあった
肌に触れられたときの安心感。
人ってこんなに優しいヒトもいるんだと思い、また涙を流してしまった。
そんな私を見た与謝野さんは私を抱き締める。
貴方「……?」
与謝野「妾の顔を見ずに聞いてほしい。
……太宰たちから聞いたんだ、人形がいるとね。
あぁ、妾とT5は昔からの友人でね、よく話す
んだ。
毎年のようにT5は誰かを痛め付けるんだから困ったものだと思っていたが……」
与謝野先輩が私の前髪を上げ、優しい目で私を見た。
与謝野「正直妾は見て見ぬふりをしていたのかもしれない。
だって、こんなにかわいい後輩が虐められてるんだ。どうして妾は気づかなかったのか……。
妾が今謝罪する。
____名前はなんだい?」
私は自分の手で涙を拭き取りはっきりとした声で答えた。
貴方「A___1年7組中島Aです」
与謝野「__いい名じゃないか。
美人でスタイルも良くて、中島といったら勉強の枠で入ってきた人だろう?
あんたはすごいよ。そんなAにもう一度謝罪するよ
____太宰たちがすまなかった」
深々と頭を下げる与謝野先輩。
貴方「与謝野先輩、いいんです。私がこの学園に入ってきたのがいけなかったし……与謝野先輩が謝る理由はありませんよ」
与謝野「それでもだよ。A、妾がしてやれることはあるかい?太宰たちを黙らせることならできるかもしれない」
もう今日みたいなことが無くなる…
そう思ったら天国だろうと思った。
でも、与謝野先輩は立場上T5を裏切る形になる。
そんなことをしたら……
きっと____
私の思いはただ1つ。
"__巻き込みたくない__"
貴方「与謝野先輩、話し相手になってくれませんか?」
与謝野「?太宰たちに言わなきゃ__」
貴方「自分で解決します。それにそんなことしたら与謝野先輩医者になれないかもしれませんよ」
与謝野先輩は黙り混んだ。
返す言葉がないのだろう。
貴方「お願いします」
与謝野「Aの望みなら妾は何でもするよ。ただし妾を頼りな。妾はあんたの味方だから」
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そらちゃんです!!(プロフ) - 花男? (2020年8月21日 7時) (レス) id: 5d277503a8 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの抹茶 - 初コメです。初めてこの作品を読んだのですがとても面白いです!キャラヘイトについては色々な意見がありましたが(下拝見)、そう思われるほど作者様の文章力があるのだと思っています。完結するのが楽しみです (2019年1月11日 23時) (レス) id: 6d228bc660 (このIDを非表示/違反報告)
桃雪華(プロフ) - 柊さん» 返信遅れました。すみません…後指摘ありがとうございます。 (2017年8月10日 16時) (レス) id: 1382d36792 (このIDを非表示/違反報告)
桃雪華(プロフ) - sofaradoreさん» 返信遅れました。本当ですね…指摘ありがとうございます (2017年8月10日 16時) (レス) id: 1382d36792 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 続編だけじゃなく、こちらにもフラグを立てて欲しいです。キャラヘイトはルール違反では無いですが、苦手な人は酷くショックを受けるのでフラグを立てる事が義務づけられていますよ。マナーやモラルの問題では無くルールなので、よろしくお願いします。 (2017年7月13日 12時) (レス) id: 989dfcf2dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃雪華 | 作成日時:2017年1月31日 23時