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コンサート中に

ひときわ 大きな歓声が あがった



スタンバイ中の俺は その時点では
何があったか
確認する事は 出来なかったけれど


時、直ぐに…
事実を 耳 に した





北山 の 頬に キス……






コンサート終わり……

起こった事が 事実だった という
光景 が 目の前 に あった



二階堂が 北山に 絡んで いて…


その話題を 当事者自ら……
口に していた



手を強く握りこんで
やりきれない思いに耐えながら
北山 を 見た…





怒るわけでも なく
反応に困る といった様子 だった




それが よけいに…



リアルに その光景 を
俺 に 描かせる



メンバー同士の絡み は
半ば あきらめて いたから
いちいち 嫉妬は していなかった



求められたスキンシップ であるなら




仲がいい 事は 知っていた




二階堂 が 北山を

特別 に 慕って いる 事 も




だから って……




キス は 違う だろ



これは 二階堂 に 対して……





嫌がって ほしかった



これは 北山 に 対して……




勝手なのは わかってる




わかって……っ……




……自分の中で
なんとか処理しようと 思っても……


どうしても

受け入れられない


受け入れ たく ない





どのくらい ……俺は…

その事 ……に…


トラワレテ …… いたの だろう……





Ki「 藤ヶ谷… 帰んない の?」


F「 …………。」


Ki「 みんな 帰ってった けど…。」




……。



状況 が のみこめた …けど……



なんで…… 北山 と 2人……




声 を なんとか 絞り出す



F「 北山 ……は… 帰ん…ない…の? 」



Ki「 俺?…… 俺は…… なんだ……

様子みてたら…… 心配で…

残ってた……かな…。 」



F「 …………。 」



Ki「 …………。 」




………………



みてた?……



心配 …… って 俺 を ……… ?




……残って…… まで?……







じんわり と


心 が あたたかく なる……





……





……





…心配…かけちゃ… いけない…よな……





そんな事……は……
望んで……ない






もう…… 大丈夫……








その言葉は ……

伝える 前 に


北山 の ……言葉 の 前 に



消えた

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作者名:牙紅 | 作成日時:2016年2月7日 19時

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