1話 ページ1
月の綺麗な夜だった。
"ソレ"は生臭い血の匂いを纏い、たくさんの屍の上で欠伸をしていた。
血だらけのボロ布のような服を着た"ソレ"は年端もいかぬ少女である。
まだ幼さを残した顔を密かに歪めて、彼女はそっと呟いた。
「警察も間抜けなものね。か弱い少女に大人がこれだけ束になって敵わないなんて」
ぐちゃり、と事切れた屍をもう一度踏みつけて少女は立ち上がった。
「お腹がすいた…。次はどこにいこうか」
月明かりに照らされた少女は、その時ようやく近くに人の気配があることを気づいた。
そして、その気配は地面に転がる屍達より遥かに強いことも、獣のように生きていた彼女には分かる。
「だぁれ、…?」
振り返れば、派手な着物を身につけ煙管を咥えた男とロングコートを羽織り、三味線を背負った男がそこにいた。
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きつねここ(プロフ) - コメントありがとうございます!頑張って更新します! (2018年10月16日 7時) (レス) id: 2ea163fd5a (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - 鬼兵隊好きなので続きが楽しみです! (2018年10月16日 3時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きつねここ | 作成日時:2018年10月13日 20時