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“術式反転 赫”は駄目 ページ1

「…子供、どこでしょうか」


「さぁ…でも、この建物のどこかにいるのは間違いないよ」



先生は、いつもどおり落ち着いていた。


―――俺は、落ち着きを装っていた。


…落ち着きを装っとかないと、やってらんねえ。



「…子供の匂い、コイツらなら分かるでしょうか。“玉犬”」


唱えれば、黒い玉犬が姿を現し、ブルブルと身を振った。


「…あれ、白い子は?」


「前に言いませんでしたっけ?…任務で破壊されたんですよ。」


その代わり、渾が生まれました。


そう言えば、そっか。と先生はまた前に向き直った。


…俺があの時、ちゃんとしていれば。



……いや、考えるのはやめておこう。今は集中だ。


「玉犬、子供の匂い、分かるか?」


俺が頭を撫でながら言えば、地面と空気をクンクンと嗅いだ後、「ワンッ!」と元気よく吠えた。


「よし、じゃあ案内してくれ。」


ワンッともう一度吠えれば、地面を嗅ぎながら進んでいく。



「わお、ワンちゃん有能だね。」


「当たり前でしょう。それに、救うためです。」



玉犬を見ながら、五条先生に言う。





「…あ、あそこで止まったね」



玉犬がなにかを見つけたのか、ピタリと止まって、こっちを見た。



「ですね…突き当たりですけど」



突き当たり…ってことは、隠し扉か。


破壊するには…渾に頑張ってもらうか。



「ん、こんなの簡単にぶっ壊せちゃうね、ちょっと離れてて」


「…え」



先生が片手で俺を後ろに下げさせた後。


「“術式反転”」


指先に赤い光を溜め始めた先生を大急ぎで止める。


「なにやってるんですか馬鹿ですか!?」

「え、この方が早く終わるでしょ?」


キョトンとした顔でなに言ってんだこの人。



「子供とか呪霊どころじゃなく、ここら一体消し飛びますよ!?」


「ちぇー…じゃあ、どうする?」


それ以外に方法考えてなかったのかよ…


「俺が渾呼んで破壊してもらいます。先生今度そんな馬鹿な手使おうとしたらはっ倒しますから。」


「…ひゃい」








(恵コワッ…なに、反抗期?なんかちっちゃい頃思い出すんだけど…)

守りたいものがある時、人は強くなる。→



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みかん狐。(プロフ) - ルルさん» えっ…ハマってもらえたことに嬉しいという感情しか生まれませんどうしましょう()続きが気になるほど…私も嬉しすぎて今日は夜しか寝れなそうですよ(?)コメント、閲覧有難う御座います!! (2022年2月26日 16時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
ルル - ハマっちゃったんですけど!どうしたらいいんですか!?ハマっちゃったせいで続きが気になり、夜しか眠れないんですけど!??(??)      すみません!更新待ってますね。 (2022年2月26日 15時) (レス) @page3 id: 0fb48e7dd1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん狐。(プロフ) - RIOさん» えっ“好き”…!?いや、もう感極まってます今…()あと分かります…推しからの愛ほど尊いものはないっすよね…それがどんな愛だとしても()更新頑張らせていただきます!初コメ有難う御座います〜!! (2022年2月26日 8時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
RIO - うっわ、めっちゃ好きなんですけど、、推しからの愛ってめっちゃ良いですね……あ、親愛とかも込で。更新頑張ってください! (2022年2月26日 8時) (レス) @page3 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みかん狐。 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/purerisu27/  
作成日時:2022年2月25日 6時

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