【弱虫ペダル】走思走愛〜強き君達に翼を授ける〜4

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箱学は全員無事ゴールして、特にこれといった怪我もなかった。
しかし、やはり疲れるのは当たり前で皆汗だらけのジャージのまま折りたたみ式の椅子にどっかりと座り込んでいた。

「皆さん、風邪ひきますよ……」

皆は動く気力すらないようなので一人一人にまたタオルを配り直した。

「すまん、マネージャー。ボトル取ってくれないか……」

はい、新開先輩と渡そうとしたところ中身はカラ。もしやと思い全員分のボトルを振ってみれば中身はなかった。

そういえばスポドリの粉は車の中だったよね……

「先輩、すみません。中身がカラのようなので作り直します」

すると、新開先輩は申し訳なさそうに眉を顰め自販機のでもいいと言って私に硬貨を何枚か渡した。

「いえ、そんな！いいですよ。今日優勝したご褒美で私が買ってきます」

新開先輩の手に硬貨を返し、私のカバンの中に入っている黒がベースで金の縁取りをした財布を持ってテントから出た。

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