133.＊新開 ページ13
「あの日以来」
「左側抜けへんのやろ」
俺は自然と笑みをこぼした。
目の前に左側のみを開けてくれる御堂筋くん。
普通なら感謝すべきところだが、今の俺にとってはただの苦痛……
「でも、だからっつってハイあきらめました＿＿＿つんじゃおめーはゆるしてくんねーんだろうな！寿一！！A！！」
叫んでから御堂筋くんの少し空いている右側を攻めた。
しかひ、あっさりと塞がれた。
「せやから……左どうぞいうとるやん……
それともなにぃ？さっき叫んでたんは彼女かいな。随分余裕あるんやねぇ……ププ
早よせんのスプリントライン近づいて……道ィ…
道幅ァァ……狭なるで？」
「…もう、なってるよ！！」
右は完全に塞がれている。選択肢は２つ…
このままついていって2番手でラインこえるか
ムリヤリ左側から行ってブチ抜くか……
考えながら腰あたりをさすって思い出す、寿一…
ヘルメットを拭って思い出す、尽八…
目元を下に降ろして思い出す、靖友…
そして、握りしめた拳を天へと掲げ思い出す、
A…
「だよなァ……
一コ目の選択肢は………当然ッナシだよな！！」
左から行く。
大丈夫だ！
いけ、いけ、いけ！！
左側には何もない！何も…飛び出さないッ！いけ！！新開隼人！！
でも…やっぱり。あの時の記憶がフラッシュバックするんだ……
御堂筋くんが振り返り俺を見て笑う。
けど、ここで退くわけにゃいかねェんだ！！
………左…
抜く！！左から！！
「御堂筋くん…箱根の直線にさ…鬼が出るってウワサ知ってるかい？」
「…？は？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
息吹店長(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます。ずっと読んでいてくれたんですか！光栄の極みです。えーと、更新日は木曜日、土曜日になっています。また、詳しいことは私のマイページ？でご覧ください。 (2014年12月9日 23時) (
レス) id: 7144f0ff4f (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - ずっと読んでました！更新日はありますか？頑張って下さい (2014年12月9日 22時) (レス) id: 081fbad847 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：人間不信 | 作成日時：2014年11月30日 17時
