【弱虫ペダル】この気持ちに名をつけるならそれは「恋」Part2 【巻島祐介】 (ページ1)

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恋 33 ページ1

ダンッ！と耳元で大きな音がする。

「ふざけんじゃネーゾッ！」

「……ッひ！」

思わず小さな悲鳴が出る。

「お前3年間見てりゃーわかんだヨォ！
Aのことずっと前から好きなんダロ？

自覚してんダロ！？なのに何で気持ちを伝えねー！！

その気持ちにお前は嘘をつくのかァ！？
1番嘘を嫌うのはお前自身ダロ！！

何綺麗事言ってんダァ！」

それから、しばらくの沈黙……

「……この気持ちに名をつけるなら恋だと自覚はしている……けど、それで困らせたくはない。

綺麗事になるかもしれん。
好きだった気持ちに蓋をする………これも俺らしい生き方だと思わないか？

……荒北」

荒北ははぁ……と息をつくと好きにしろヨォと不機嫌に歩いて行った。

残された俺はズルズルと壁に沿って腰を下ろす。

顔を両手で抑えながら息をつく。

「邪魔をしたくないんだ。
大切な幼馴染の大切なライバルの………」

荒北は俺の気持ちにすぐ気づいてくれた。
叱ってくれた。

タイムのことは口に出さなかった。お前なりの優しさなのだろう？

だが、スマン荒北………

さっきも言ったが、こっちの方が俺らしいと思わんか………