陸 ページ8
攘夷志士。
天人に支配された国を天誅といい、戦をしている。
その攘夷志士が私の住んでいる村に襲撃に来たのだ。
理由は2つ。1つは、すぐ近くで戦をしている為、薬や食料。刀や人材を集める為だ。
2つは、父上が一族を裏切り攘夷の仲間になっていたからだ。
一族は将軍を護るための幕府側。
裏切り者の父上は攘夷側。
私は、この争いを止めようとした。
何故なら、この一族を護りたかったからだ。
散々煙たがられ、嫌味や暴力などを受けていたにも関わらず、護りたい。ただそれだけは確かだった。
何人殺しただろ。私の手は血塗れだ。
斬っても斬っても増えていく。
私は疲労と自分の剣の弱さに絶望した。
絶望に浸かりながらも殺していく。
その時私の目には絶望よりも辛い光景だった。
父上は病気で動けない母上を家から無理やり出し、母上の首を斬ろうとしていた。
私は無我夢中で止めようとした。
だって、私を産んでくれた母上。
病気でほぼ話したことが無かったが、叔父は母上も私の味方だと言っていた。
でも父上を止められなかった。
私は父上に憧れを無意識に抱いていたからだ。
父上も将軍を護る武士。私は、そんな父上になりたかった。
刀を奪われ、その同時に腹を蹴られ、私は飛ばされた。
そして、母上の首も飛んだ。
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作者名:羽衣狐 | 作成日時:2019年1月24日 0時