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すげぇ偶然 ページ9

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「北山って名前なんすか?」










はっ…!!!










「…え、あ、はい!北山Aと申しますっ」


「えーすげぇ偶然、俺も北山っていうんすよー」


「え、そうなんですか?」


「俺のこと知らないっすか?」


「え?」


「いや、なんでも。北山 宏光です、よろしく」


「あ、よろしくお願いします」











もう一度深く頭を下げて



さっきは受け取らないって言ってた紙袋も受け取ってくれた。










「俺これからまた仕事行かなきゃなんすよ」


「あ、そうなんですか?すいません…」


「いや、いいんだけど。俺の仕事って時間とか不定期だからさ、俺の方が迷惑かけちゃうかも」










後頭部をクシャクシャって掻きながら



かわいらしい笑い皺を作った彼。



女の私なんかよりずっとかわいい。










ーーーprrrr…










「やっべ…」










鳴り響いた携帯の着信音に慌てはじめた彼。










「あ、では私はこれで…」


「あ、うん。これありがとね」










胸の位置まで紙袋を上げて、小さく首を傾けた彼の姿にきゅんとした。



男の人にこんなふうに感じることが久しぶりで、正直に戸惑った自分がいた。













ーーーバタン










「はぁぁぁーーー…」










この溜息は



いつもの溜息とは少し違う。



ちょっとだけ熱い頬と、ちょっとだけドキドキしてる心臓がそれを物語ってる。










「北山…、宏光……」










棚の上に置いたビニール袋を手にぶら下げながら呟く。



せっかく買ったアイスは少し溶け始めていたけど、北山という自分の苗字にはじめて小さな喜びを感じた日だった。






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一歩一歩→←作者よりご挨拶。4.27



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ゆう(プロフ) - こちらの作品は更新されないのでしょうか?とても惹き付けられるお話でドキドキしながら読ませていただきました。続きが気になります。 (2022年2月15日 23時) (レス) @page19 id: 9fb175fbae (このIDを非表示/違反報告)
ぴい(プロフ) - 更新頑張って下さいね(>_<)毎日楽しみにしてます! (2017年1月6日 21時) (レス) id: 67b10679ef (このIDを非表示/違反報告)
ぴい(プロフ) - こんばんは!続きは更新しないのですか?(>_<)いつも楽しみに待ってます♪ (2016年12月26日 23時) (レス) id: 67b10679ef (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - Kさんキミ明日をずっと読ませて頂いていたものです!新作おめでとうございます。Kさんの書くお話とても素敵で大好きなのでこちらのお話も楽しみにしています!更新頑張ってください! (2016年10月25日 22時) (レス) id: 9ff866e7a7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちょ。 - すいません、『この作品はもう更新されないのですか?』の後の『それとも、』は誤字です。 (2016年10月4日 1時) (レス) id: 32b17d2c21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K | 作成日時:2016年4月27日 21時

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