62…F ページ13
夢を見た。
そこは眩いくらいの白の世界。
真ん中に俺が居て、隣には北山が居た
まるで幽体離脱してるかの様な構図に
夢なんだってすぐに解釈出来て
俺は駆け寄りたい気持ちを押し込めて
俺と北山の姿を遠くから観察していた。
.
しばらく、2人は光の中を歩き続けた。
北山が前を歩き、俺が少し後ろをついていく。
そしたら北山が右手のひらを少し後ろ側に向けて
あの動きをした。
するとすぐ俺が駆け寄って行って、北山のその手をすくい取って大事そうに握り締める。
途端俺達が向かう先から景色が開いていって
純白の世界から一変...
そこは学校へと姿を変えた。
.
.
そこが学校だと気付いたのか、北山は右手を振り払い何処かへ駆けていく。
俺は必死にその後を追い掛けて行くんだけれど
見えた廊下のその先に、渉の姿が見えて
俺の脚はピタリと止まった。
呆然と見つめたままの俺を置き去りにして
二人の顔が近づいて行く。
俺はもう2度もその光景を見たくなくて、思わず目を瞑った。
ちょっとして目を開けると、何故かそこは図書館へと移っていて
ソファに俺が寝ていた。
(なんだよ...この夢...)
.
そろそろ怪訝に思ってきた頃、フラフラと北山が俺に近寄ってくるのが見えた。
その途端、俺の意識は吸い込まれるように俺のカラダに入っていって、感覚が分かるようになった時にはもう北山の綺麗な顔が目の前にあった。
(北山と...キス、してんじゃん....俺、)
柔らかで暖かい唇の感触はずっと俺が味わいたかったモノで、すぐに離れようとしたソレを
俺は逃がすまいと力一杯引き止めた。
夢だから...。
夢だから、こんな汚らしい俺の色欲を北山にぶつけたとしても
北山は綺麗なまま...穢れない、よな？
.
.
俺はそう言い訳をしながら
自分が思うまま、甘い唇を貪った。
夢の中なのに、反応がやけにリアルな北山は俺が起きていることに驚いていてガチガチに固まったまま。
ソレを良い事に、舌を絡めとってもっと厭らしい音をたてると閉じていた瞳が開いて目が合い
どうしようもなく、興奮した。
髪を撫でていた右手を背中にずらしていき
つーーっと撫で上げる。
ゾクゾクと震える北山が可愛かった。
けれど、それが快感からではなく
恐怖から来る震えだと気付いた時には
もう遅かった。
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じぇし(プロフ) - 君色。さん» 君色さんこんにちわ。ありがとうございます^_^更新は遅いかと思いますが、引き続きよろしくお願いします^^ (2018年1月13日 12時) (
レス) id: 8a24218bb8 (このIDを非表示/違反報告)
君色。 - すっごく面白いです！これから二人がどうなっていくか、見所ですね！ (2017年12月28日 12時) (レス) id: 51a53eab2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じぇし | 作成日時：2017年12月9日 21時
