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「こちら一点で
351円です〜」






あのあとすぐに学校を出て、
今日の目標を達成するためにコンビニへ寄った。


味は悩んだ末、抹茶にした。

元々好きな味ではあるが、

なんとなく、今日は
きちんとしたような、大人っぽい味にしたくなった。





結局あの時間、
何が起こっていたのかもわからないし
どんな会話をしてのかも覚えていない。







ただ、


“北さん”という名前と
“北さん”の真剣な眼差しだけ

脳裏に焼き付いている。













家に着くなり自分の部屋に駆け込み、

一番にエアコンの電源を入れる。






「・・・あっつ!」






空いていた窓もガラッと勢い良く閉め、
急いで部屋着に着替え、洗面所へ向かう。



べたつく手を綺麗に洗い、
カラカラな喉で飲み込んでしまいたい衝動を抑えて
うがいをする。

冷蔵庫の麦茶、飲もう。






「あら、Aちゃん
おかえりなさい、
随分急いで帰ってきたんやねえ」




「わ、おばあちゃん!

来てたの?ただいま」






リビングに入ると祖母がいた。


まだまだ現役の祖母はパートタイマーで働いている。

週に2日ほどパート帰りに
私が好きなおやつを買って、顔を見に来てくれる。



そんな祖母は季節問わず、いつも温かいお茶を飲んでいる。

今日だってこんなに暑いのに・・・






「Aちゃん 今日もご苦労さん

今日は黒糖のかりんとう、持ってきたよ」



「あ、私が好きなやつ!ありがとうおばあちゃん!


・・・でも今日おばあちゃん来ると思ってなくて
アイス買っちゃった」






そうかいそうかい、と
かりんとうを食べる祖母を見て、
一気にかりんとうの口になった。


・・・温かいお茶も、たまにはいいな。






「今日は暑かったし、
Aちゃんは暑いの嫌いやもんなあ

かりんとうは残しとくから、
Aちゃんはアイス食べや」




「・・・うん、ありがとう」






そうだった、
今日はハーゲンダッツを食べるのだと
心に決めていたのだ。


今日は抹茶を食べよう。






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あまね(プロフ) - さすが罪深い男とかいてキタと呼ぶ。めちゃ好きです🍁 (4月28日 0時) (レス) @page35 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - どーなつ!さん» わ〜ありがとうございます!幸せ感じていただけて私も幸せです(T_T) (3月22日 23時) (レス) @page33 id: 6b0f65a5a7 (このIDを非表示/違反報告)
どーなつ! - きゅんきゅん、、、します、、、幸せ、、、、、、続き楽しみです頑張ってください! (3月22日 18時) (レス) @page31 id: 234d97ae0d (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - 稲荷さん» 楽しみにしてくださってコメントもありがとうございます(TT)お待ちください! (3月10日 12時) (レス) id: c86f5573b5 (このIDを非表示/違反報告)
稲荷(プロフ) - 続き楽しみです! (3月10日 8時) (レス) @page27 id: d01056f976 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美玲 | 作成日時:2024年2月27日 1時

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