あつい 【北信介】

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「佐々木さん？」


「っ、北さん、」







･･･北さんだ。

さっきまで試合で
あんなに輝いていた北さんが


今、私に話しかけてくれている。





宮くんの意味深な発言が気になりつつも
もう私の頭も心も
目の前の北さんでいっぱいいっぱいだ。







「おーっと、
じゃあ俺は銀にゼリー
貰いに行こ〜っと！


銀〜！」


「あっちょっ宮くん！」







変な気を利かせてくれた宮くんのおかげで
今、体育館という大きな空間の端に
北さんと二人でいる。

その状況に心がきゃーっ！となってしまい
全然北さんの顔を見れない。







「佐々木さん
今日は髪束ねてるんやね」



「…はい
暑くて」



「よお似合っとるわ」



「っありがとうございます…」






き、北さんめ！！！！

名前呼ばれるだけで胸が締め付けられるのに
変化にも気付いてくれて
言葉に出して伝えてくれて。



もっもう！出来すぎでしょ！
汗が滴って色気も感じる状態で
そんなの言われたら
好きが溢れ出ちゃうよっ！もうっ！








「侑に呼ばれたん？」



「あっそうです 昨日LINEで…」



「………ふうん そうなんや

侑、普段あんなやけど
バレーやるとすごいやろ？」



「…ふふ
はい、すごかったです」






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