あなたの声が聞きたい2―HusiQ.K―

No.82―北山side― ページ32

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俺はびっくりして、とりあえず救急車を呼んだ。









病院に運ばれて、田ノ浦が目覚めたとき









初めに視界に入ったのは、運悪く俺だった。









田ノ浦「ひろ……くん……？」



北「……おう」



田ノ浦「ここ……」



北「病院。

体育館近くの倉庫にいただろ？」



田ノ浦「あいつ……」









そういって、静かに泣き出した。









北「……2〜3日で退院できるってよ。」



田ノ浦「うっ……許せない……」









どう声を掛ければいいかわからなくて









ゆっくり病室を出ようとした。









田ノ浦「宏くん……」



北「ん？」



田ノ浦「俺、あいつらを許さないから……」



北「……」



田ノ浦「ついでに……お前も……」



北「は……？」









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田ノ浦「傍観者だった……お前だって……

同罪なんだよ……」









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その会話から、俺らは話さなくなった。









久々に会ったあいつは、記者という









芸能人を追う立場になって









俺を苦しめようと必死になっていた。

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