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Ki*
「この後どうする?」
と大通りに向かって歩きながら
カズマが言う
「俺は帰ろうかな」
Aとカズマはどこか行くかもしれないし
微妙な時間だし
タクシーで帰ろ
「俺は始発まで時間潰すわー
Aはどうする?」
「私も今日は帰るよ」
……帰るんだ
「そう?じゃぁ二人ともまたなー」
「またね」「おぉ、また」
と答える俺たちに手を振りながら
誰かに電話をかけだして
そのまま俺たちを残して行ってしまった
「……帰る?」
「うん」
「…送るよ」
「ありがとう…」
二人でタクシーに乗り込んだ
Aの住むマンションは
ここからそう遠くはない
俺の家と同じ方面だから
ついでだ
別々に帰る方が変だろ
なぜか心の中で言い訳をする
窓の外を見ながら
細い指でピアスに触れるAを
こっそり見ていた
綺麗な横顔
人形みたいだよな
「なに?」
視線に気づいたAが
こっちを向く
「いや、……」
ドキッとしたのを隠すように
すぐに顔を背けた
*
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作者名:ゆう | 作成日時:2019年1月18日 19時