恋におちたら

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初めて二階堂さんが連れてきてくれたお店は、品のいい日本料理のお店。

店内も和風な落ち着いた雰囲気で………敷居も高そうだけど、何だか料金も高そうw



出迎えてくれたお店の女将さんは、品が良くってとっても優しそうだし。



「ニカちゃん、いらっしゃい。

……あら、女の子連れてくるなんて珍しいじゃない。フフ。」



あれ、意外に気さくな感じ。


…っていうか、ニカちゃん。って言った？今。



嘘でしょ。
可愛すぎる…。



「ママ〜。余計なことは言わない〜。」



………しかも、ママ？？

さらにびっくりする。



………お母さんではないよね、さすがに。どういうこと？




そして、カウンターの一番奥に座る。





「ここ、よく来るんですか？」


「びっくりしたでしょ。俺ね、大学生の時ここでバイトしてたの。」


なるほど…。だからこんなに親しげなんだ。




「ニカちゃんはね、もううちの息子みたいなもんなの(笑)

……ニカちゃんの彼女さん？」




女将さんが優しく微笑みながら、私に向かっておしぼりを差し出した。


「あ、いえ、違います………。二階堂さんの会社の…後輩です。」



「あら、そう。残念。フフ。

………でも可愛い人ね、ニカちゃん。」



そう言いながら、今度は二階堂さんにおしぼりを渡してる。



「だーかーらー。余計なことは言わなくていいのっ。」


気のせいか、二階堂さんが赤くなってる。




それに“ニカちゃん”って…。
やっぱり可愛すぎる。








その店の料理は、どれもホントに美味しくて。




接客の合間に時々、私たちのいるカウンターの一番奥まで来ては女将さんが話してくれる、二階堂さんの大学生時代の話が楽しくて。



「ママ〜！ちょっと今日しゃべりすぎ〜〜」


ていう二階堂さんとのやりとりがおかしくて。

それに、二階堂さんが勧めてくれたお酒も美味しくて、ついつい飲みすぎてしまった。






「Aちゃん、また来てね。」


帰り際、女将さんがそう言ってくれる。



「はい、ぜひ。」


ホントに楽しいひとときだった。
二階堂さんと一緒だったからかな。




昼間のやなことは忘れて何だかすごくいい気分。




なんだかちょっと酔っちゃったみたい。

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