恋におちたら

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車は夜の中に走り出す。



クリスマスの街は、まだまだ眠らなくて。

遅い時間でもいつもよりにぎわってて、あちこちにイルミネーションが光ってて綺麗。



「はい。これ」



私がよく飲んでるミルクティー。

覚えていてくれたんだ。



すごく、あったかい。





「A。今日はほんとゴメン。」



「もう、そんなに謝らなくて大丈夫です！

私…そんなに怖いですか？」



「うん。すっげーこわっ。

ぜってー怒ってると思った。」



「も〜〜！」



やっぱり電話で話すより、お互い顔を見て安心したのか口調も軽くなる。




「うそうそ。

……俺が悪かった。なんか頭ン中仕事ばっかりになっちゃってて。」



「………今、大変だってわかってるから、大丈夫です。」



「ん……ありがと。



でもやっと、いろいろ目途がついたから。


何とか無事に年越せそう(笑)。」






「でも……来年になったら、異動………しちゃうんですね。」



二階堂さんがいなくなることを考えると、
どうしても淋しい気持ちになっちゃう私。




「フフ。そんな顔しないの。」



そう言って、笑いながら頭ポンポンしてくれた。





………やっぱり二階堂さんの笑顔は、

何度でも私の気持ちをあっためてくれる。







よく見れば、ネクタイは緩めてるけどまだスーツ姿のままの二階堂さん。


あの電話の後、きっとすぐに家を出てきてくれたのかな？



「………二階堂さん、夕飯は？」



「うん………食べてないけど大丈夫。」



「え、そんな。何か買いましょうか？


それか…………どっか、お店に食べに行きますか？」



「ううん。もう遅いし、そんな時間ないし、全然大丈夫。


なんかごちゃごちゃしたとこより…………






Aと二人のがいいから。」



「…………//////。」

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