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いろんなことが頭をよぎる。でも、
「…………はい」
そう返事した。
どう答えていいかわからなかったけど、玉森さんに嘘は付きたくなかった。
「そっか、、、」
私とお兄ちゃんの事を知ってるのは、横尾さんだけじゃなかったんだ。
「黙っていて、すみませんでした。隠そうとか思ってた訳ではなかったんですけど……」
「ん、、、まあ、自分からは切り出しにくいよね。いろいろあったし」
その眼差しも、話し方もすごく優しい。
玉森さんは、すごくあったかい人なんだと思う。
「最初から、、知ってたんですか?私が………太輔の妹だって」
「ううん。初めは全然気付かなかったよ。あの頃より、ずいぶん大人になってるし」
玉森さんは、ずっと私の目を真っ直ぐに見ながら答える。
それだけで、意味もなくドキドキしてしまう。
「でも、、、なんだかどこかで会った事あるような気がして、ずっと気になってた」
「そうだったんですね。じゃあ、、、いつ………」
「俺の使ってるギターを見て、、、Aちゃんがミツのと同じだって気付いた時に。ああ……もしかしてこの子は………あの時の、って思い出した」
そうだったんだ。
「ん。まー気付いた時は、まさかってびっくりしたけど」
玉森さんの目が、少しだけ遠くを見てる気がする。
「あの………」
そして、もうひとつ気になることがある。
「なに?」
「他のメンバーさんは………知ってるんですか?私の存在」
「んーどうだろ。知らないと思うよ?あの時は、俺がたまたま楽屋を出て廊下で見かけたから、その時ガヤに聞いてみただけだし、みんなは気付いてないと思うけど、、」
「そう………ですか」
「ミツの事?」
ドキン///。
名前を聞いただけで、一瞬反応してしまう。
「いえ、、べつに、、、、
玉森さんが、またじっと私の目を見るから、、、思わず逸らしたくなる。
「フフ……Aちゃんって、わかりやすいよね」
「な、、、だからそういうんじゃなくて///
玉森さんが、また私をからかうようにニヤニヤする。
「あの時気付いたのは、俺だけだよ」
「そう……ですか。変なこと聞いてすみません」
「ぜんぜん。っていうか、、、あの時ガヤから聞いたし」
「え、何を?」
玉森さんが、またニヤニヤしてる。
これは………私をからかうときのモード。
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な(プロフ) - めろんさん» お忙しい中返信ありがとうございます。いつか続きを書いてくださると言う事で気長に更新される日を楽しみにしてます(´•᎑•`)♡ (2022年4月22日 18時) (レス) @page43 id: e0b3298bfa (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - なさん» こんにちは!コメントありがとうございます。いろいろ忙しかったりして最近はなかなかこちらに来れず、コメントに気付くのが遅れてスミマセン。また落ち着いたら続きを書きたいと思っています。よろしくお願いしますm(__)m (2022年4月22日 11時) (レス) id: b3e118b8f0 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 久しぶりに読ませていただき、やっぱり好きだなぁと思いました。もう続きは書かれないですか?気になっているのでもし良かったら書いてほしいです(;_;) (2022年3月13日 1時) (レス) id: e0b3298bfa (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - あらしごとさん» コメントありがとうございます。始まった時から読んでいただいてるとのこと!嬉しいです。このところ、なかなか更新出来てなくて申し訳ないです( > < )なるはやで再開できる様頑張ります☆ (2021年6月5日 23時) (レス) id: 230cd38611 (このIDを非表示/違反報告)
あらしごと(プロフ) - こんにちは!この物語が始まった時から楽しく読ませて頂いていました!最近また読み返していたのですが、続きがとても気になります!ガヤさんの妹だと北山さんはいつ気づくのかなど自分で続きを想像しています笑ゆっくりでいいので更新楽しみにしています! (2021年6月5日 7時) (レス) id: 82951e9e3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろん | 作成日時:2020年10月14日 13時