INNOCENT DAYS ４

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重なり合う素肌の感触が心地良い。




薄ら目を覚ますと、私を緩く抱きしめたままぐっすりと眠る高嗣。




昨日はあれから、2人とも眠るのが惜しくて、、、カーテンの外が白み始めるまでずっとベットの中でくっついてた。



あれこれ話をしたり、、ただ見つめ合ったり、、キスしたり、、それから、、、




あとほんの少しだけでも、一緒に、同じ時間を過ごせるように。





「やっぱ、、、ドイツに戻りたくないな。」




高嗣と離れ難くて、そんなわがままをつい言ってみたけど、、高嗣は少しだけ嬉しそうに、柔らかく笑ってるだけだった。




こういう時の高嗣は、意外に大人。




朝が来ればまた別々の生活が待ってることを、お互いホントはわかってるし……だからこそこの時間が大切。







………でも、いつの間にか2人とも意識を手放して、、、









ハッとして、スマホの時刻を確かめる。






いけない！





今日は、10時からの発表会に参加するから、7時半にロビーに中島君が迎えに来てくれることになってるのに、、、もうすぐ7時になる！






慌てて飛び起きて、5分でシャワーを済ませて身支度する。




荷物は昨夜のうちに大体まとめてあったし、ヘアメイクは向こうについて発表会用のドレスに着替える時でいいから、、、何とか時間には間に合った。





でも、こういう時の高嗣は寝起きが悪くて、子供みたいで(笑)

眠そうな顔が、相変わらず可愛い。




途中で何度も起こしたのに、なかなか目覚めなくて困ったけど、状況を把握してからはなんとか起きてくれた。






支度を整えると、それが合図みたいに甘い時間は終わる。





そして、、2人で一緒に部屋を出るわけにはいかないし、ロビーで中島君とも鉢合わせしないように、高嗣とはここでお別れ。



一足先に、部屋を出てもらうことに。






高嗣も仕事の連絡が来たみたいで、スマホのチェックをしながら「えっ」って驚いて、、その後は何だかソワソワしてたし、別れを惜しむ時間がほとんどなくて、湿っぽくならずにかえって良かったのかもしれない。





「じゃあ、元気でね。」



「Aちゃんもね。」





最後にドアの近くで、強めに抱きしめられる。



「もう、、痛いってば。」



笑いながら、軽くチュッて触れるだけのキス。



そして、、マスクをしてキャップを深く被って、、部屋を出て行った。







少しだけ鼻の奥がツンとしたけど………………泣かずに、笑顔で別れた。



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