*181〜Side:2 ページ35
.
「俺、なんも気付かなくて、、そばにいてあげられなくて、、1人にして、、ごめん。」
Aちゃんの細い肩が震えてる。
「高嗣の、、、せいじゃ、ない、、」
「もう、黙っていなくなったりしないで。」
Aちゃんは、何にも答えない。
「あの日から、、、毎日、、全然寝れなかった。いつも気付いたら、、頭ん中Aちゃんの事ばっか考えてて。」
「…………。」
「だから、、もう勝手に離れていかないで?」
「それは、、、できないよ。」
全然前向きな返事をくれない。
だけど、この腕の中にAちゃんがいるだけで嬉しくて安心できて、、、不利な状況に変わりはないのに、何でか少し頬が緩む。
「このままだったら、俺、睡眠不足で倒れちゃうかもよ?」
「そ、そんな…///」
「いなくなったのは、全部俺を守ろうとしてくれたからなんでしょ?………わかってるから。だから、、、Aちゃんがこれからも俺のこと守ってよ。」
「…………。」
「俺もAちゃんの事、守るから。もう俺、、決めたから。」
Aちゃんがいなくなってから、ずっと考えてた。
歌やダンス、バラエティでこれまで以上に頑張るのはもちろんだけど、、、照れくさくて苦手だったカッコつけることも、自分の心の中を伝えることも、、、求められること、自分が出来ることは何でもやる、ちゃんと大人になるって決めたんだ。
アイドルとして輝けるように。
人として、一人前になれるように。
「情けねーけど、今はもう少し待ってとしか言えない。けど俺、頑張るから、、、仕事、すげー頑張って、誰にも文句言わせないようになるから。
そしたら、俺、はっきりと言う。
事務所にも、周りにもちゃんと言うから。
この人は、、、Aちゃんは、俺の大事な人です、ってちゃんと言うから。」
泣き顔のまま、Aちゃんが驚いたように俺を見てる。
涙を浮かべたそのきれいな瞳が、俺を捕らえる。
やっとAちゃんに想いを伝えられて、胸の奥が熱くなって、なんか視界がぼやける。
………それを誤魔化すように、またAちゃんを抱きしめた。
それ以上、言葉はなんもいらなくて。
ゆっくり腕をほどいて、、、口付ける。
一度触れ合った唇は、熱を帯びて、、、離れることを知らずに、またお互いの熱を伝えあう。
何度も、何度も、キスをする。
「もう、絶対離さないから、、、」
.
554人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めろん(プロフ) - にかはるかさん» ありがとうございます(^^♪私にとっても思い入れのある2人なので、完結してちょっと淋しくもあります。まだノープランですが、2人の未来をゆっくり考えてみますね。 (2019年10月24日 10時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
にかはるか(プロフ) - 完結おめでとうございます!2人の関係がすごく好きでした。最後は号泣でした。高嗣サイドも続編も短編も待ってますので宜しくお願いします! (2019年10月23日 10時) (レス) id: 1c69577c40 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - りっちゃんさん» ありがとうございます!後半は少しハラハラさせてしまってゴメンなさいw。私的にも、ゆっくり柔らかく愛を深めていく2人を描きたかったので、伝わってくれてるとすごく嬉しいです。 (2019年10月7日 12時) (レス) id: 85fa9eafbf (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃん(プロフ) - 連載お疲れ様でした!!すごく良いお話でした…。ほっこりするというか、にかちゃんと主人公ちゃんの間には、ゆったりほんわかした雰囲気や空気感が感じられました。読んでいてハラハラする時もありましたが、読み終わるとほんわかした気持ちになることが多かったです。 (2019年10月7日 0時) (レス) id: 3f1fc3d1a7 (このIDを非表示/違反報告)
めろん(プロフ) - ひよさん» ひよさん、あたたかい言葉ありがとうございます。そして「にかちゃんがにかちゃん」って言って頂けてホッとしています♪続編、まだノープランですがwゆっくり考えますね! (2019年10月6日 1時) (レス) id: 657646c020 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めろん | 作成日時:2019年6月25日 17時