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………もしかして、、Aちゃんが、、、泣いてる。







「ごめっ、、、、高嗣の声、、聞いたら、、、なんか、、、ホッとして」



一生懸命、絞り出す様に話そうとするから。



「うん、大丈夫。いいよ、そのままで」



そう伝えると……しばらくの間、電話越しにすすり泣くAちゃんの声だけが聞こえる。



何だか、俺までグッときちゃうよ。



コンクールに向けて、きっと精神的にも体力的にも追い込んで、大変な日々を過ごしてたのかもしれない。



そして、本番はものすごいプレッシャーと闘って。



そんな強さを持ったAちゃん。



なのに俺の声を聞いて泣き出すなんて、、、何だかもう、たまらなく愛おしくて。






………今すぐ飛んで行って、、、ギュって抱きしめたいよ。









しばらく経って、やっとAちゃんが落ち着いた。



今日(ていうか明日?)……Aちゃんはもう、コンクール入賞者の出演するコンサートのために別の街に行かなきゃいけなくて、移動のために朝6時の電車に乗らなきゃいけないんだって。



そのあとも別の会場に移動して、レセプションっていう忙しい一日らしい。



俺もこれから仕事だし、そんなに長くは話せなかったけど。



いつも以上に忙しい年末だけど、Aちゃんも海の向こうで頑張ってるのが伝わって、めっちゃ元気貰えた。









なのに。






移動の車の中で、ふと気になって。



有名なピアニストを何名か検索してみた。



俺、、、クラシックの事知らなすぎるから。







そして、湧き上がって来る不安。



国際的に活躍するアーティストは、日本人でも海外を拠点にしてたり、世界各国で演奏活動をしてたり。



もしかしたら留学を終えても、日本に帰ってこないんじゃ?って。



もちろん、国内で活躍してる人はたくさんいるし、これから先の事なんて、どーなるのかわかんないんだから考えてもしょうがないけど、、



Aちゃんの世界の事を知らなすぎる分だけ、なんだか遠い人になってしまうんじゃって不安がよぎる。



せっかくまた、気持ちが繋がったのに。







だけど、Aちゃんだって俺みたいな“アイドル”を好きになって、、、いろんな壁があって、同じようにたくさん悩んだんだよね、きっと。







この先………俺たちどうなってくのかな?







でも、、それからすぐ。そんな不安を吹き飛ばしてくれるような、嬉しい知らせがあったんだ。



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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 二階堂高嗣 , ニカ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:めろん | 作成日時:2020年8月6日 12時

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